見出し画像

映える写真を撮るために!大切な写真のコツ『はひふへほ』の『ひ』

料理の基本のさしすせそ、ならぬ撮影の大事なはひふへほの事を書いています。

前回、はひふへほの『は』は『背景のは』ということをお伝えしましたが、今回はその続きです。


撮影の大事な『はひふへほ』『ひ』
これは何でしょう?

おおかた予想がつきますよね?
そうです、『ひ』は『光り』ひかりのひです。

そりゃ写真撮る上で光りが大切なんて事は言われなくても誰でも分かってますよねー。

そもそも光りがあって初めて写るのが写真なわけですから。

今回の要素としての光りは『光に関して意識する事』という感じで捉えて頂けると良いかなと思います。

具体的に言えば。

写真撮影のとき、『光りは?』と問われたらどんなことを意識しますか?

多くの答えが『順光か逆光か』または『逆光は避ける事』みたいな感じになるのではないでしょうか?

実はこれはある意味、正解ですが、別な意味では全く意味が違ってくるのです。

確かに、逆光と言われる状態での撮影にはデメリットがあり、避けたいのも分かる。それは目的によります。

例えば、記録的な写真。旅行やその場の状況を客観的に他の人に分かりやすく伝えることが目的の場合、被写体はたいてい画面の中の全部、あるいは一部がハッキリと分かる事が最重要。

こんな時は順光でシッカリと写してあげる事が必要です。だから順光が正解。『逆光は避けよう』となります。

逆光状態(カメラから見て、被写体よりも後方に光りが有る。後方から被写体を照らしている状態)だと、いわゆる眩しい状態になり、ハッキリと良く見えなかったりします。

画像1

確かに、上の写真ではちょっと失敗作にしかみえませんね(;^_^A
でもこれ、ちょっと撮影時に注意して撮り直すと下のようにも↓

画像2

周りの葉が明るく透けていてメインの紫陽花の花はトップに光の縁取りができていてガラッと印象が変わりました。

この状態、よ〜く考えてみると私達の周りでも良く見られる状態なんです。しかも、意図的に効果を狙って敢えて作り出してさえいる。

分かりますか?

舞台やステージのスポットライトが当たった状態がそれです。
または、無意識に見てますが雑誌や広告で見るモデルさんや俳優さん。スターが輝いて見える状態はほとんど全て逆光(若しくは斜逆光・半逆光とも)です。

画像3

これは、後方(斜め後ろ)から光りが当たっている時の輪郭が周りに比べて線状に明るく縁取られたような状態、コレを狙っているんです。

舞台でスポットライトが当たっている時を考えてみてください。

その人物にスポットが当たり、注目して欲しい場面ですよね?セリフや動きが特に注目して欲しい場面です。

感情的に注意を引き付けたい場面なわけです。

写真でも同じ。

画像4

今、その被写体に目線を引き付けたい!
ココがポイント!
コレに注目!

そんな時のカメラ的目線が表現できるのが逆光の良い所なんです。

実は『逆光』と言っても写真的には色々あるのですが、今は被写体の後方から光りが当たって被写体の輪郭が輝いている状態のことを説明しています。

ドラマチックな感じ、感情的なイメージにすることができるという意味で、逆光はむしろウェルカムなのです。

ただ、撮影時に光りがレンズに直接的に入りすぎると眩しいような感じになり、見えにくくもなります。それを避けたい意味で初心者の方或いは記録的写真には逆光は避けたいものなのです。

が、表現として意図として強調したいのなら、敢えて取り込んで使いこなしたいコツの1つです。

写真の見栄えが全然違って来ますから。

例えば。

画像5

この写真。どこにでもある猫じゃらし?
ちょっと例としていい加減すぎるのですが^ ^

少し『背景』を気にしてみましょう。
後ろを濃い色合いにする事で少し被写体である猫じゃらしが見えやすくなります。

画像6

この時、天気は曇り。地面に影が出ないような状況でした。

場所と時間は違いますが、同じ猫じゃらしに逆光を与えるとどうなるか。

画像7

これだとちょっと『感情的』に思えませんか?

今回の撮影の大事な『はひふへほ』の中の『ひ』
は『光り』。

被写体に対して、光りがどんな風に当たっているかを意識する事です。

分かりやすく、比較的強い光線状態を例に出します。

画像8

画像9

画像10

画像11

今回の例は植物が主要被写体であることが多いですが、人物であったり無機物であっても同様です。

光の状態をよく見て意識する。コレが出来ると出来ないとでは写真の映え方が全く違ってくるのです。

光の状態を見るクセを付けると、お得なことがもう少し有ります。

逆光状態だと被写体が映える。輝かしく見えるのです。光の縁取りができたり、葉や花びら、薄い布など素材によっては透過して綺麗になります。
色彩が鮮やかに映るんです。


この光りの状態(方向)を意識する事が今回の撮影のコツはひふへほの『ひ=光り』です。

では、前回のコツ『は=背景』と今回の『ひ=光り』を共に意識して撮影すると効果的に印象深い写真が撮れるという例をいくつか挙げてみます。


あ、『光り』はどの方向から光りが当たっているか、という事と、更に『どの部分が照らされているのか』も意識してみると更に効果的です。

例えば、周りは光りが当たっていなくて主役にだけ光りが当たっている状態などは正に天然のスポットライトです。
存分に主役を輝かせてあげましょう^ ^

画像12

画像13

画像14

画像15

画像16

画像17

画像18

画像19

画像20

画像21


いかがですか?
今回の撮影のコツ『はひふへほ』の『ひ』
『光を意識する』

コレを心の片隅に置いておくだけで、印象的な写真がもっともっと撮れたら何気ない普段の散歩の撮り歩きも楽しくなる事マチガイナシです。

ぜひ、参考にして頂ければと思います。

追記

ここまで、例に挙げた写真は撮影場所もカメラもレンズもさまざま。
一眼レフカメラで撮った写真もあればスマートフォンでパチリもあります。
私は、「撮影を料理に例える」ことで説明していますが

カメラが高級(高性能)= 高性能な鍋(無水鍋とか)

レンズが特殊 = 出刃包丁や刺身包丁、専用の菜切りや牛刀など

素材がハイグレード = 名勝地、美的景観地や特殊被写体など

↑これらの条件が撮影結果に影響があるのは当然です。
が、そういった特殊条件がそろう以前の心持ちの部分、基本の部分にも大切な要素がたくさんありそうです、という話です。

料理の達人が専用のプロ仕様の道具を使い、高級素材を料理するというのではなく。

毎日のお買物圏内で、自宅の冷蔵庫とキッチンの範囲内で、いつもの料理をできるだけ美味しく食べられる工夫ができますよ、という精神で書いています。なので、カメラはまだ決まっていない人、何を撮りたいかまだ分からない人にも参考にしてもらえれば幸いです。

ときどきカメラ散歩がしたくなって、その時に感じた「チョット綺麗な世界を共有したい」欲が満たされていくようなカメラライフのために。


NOTE手探りで始めたばかりです。もしサポート頂けるととてもありがたいです。撮影に関する技術、機材、スポット情報と映画レビュー投稿の共有に役立てたいです。