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Sleeves At An Exhibition 04: Touch「Touch」(1980)

オリジナルアートワーク
Illustrated by mitch ikeuchi

Touch「Touch」

概要

1978年に元Amerian Tearsのマーク・マンゴールド(key)を中心にアメリカはニューヨークで結成されたTouchの1stアルバム(2021年に突然新作「Tomorrow Never Comes」をリリースしたので、唯一作ではなくなった)。彼らは作品そのものよりイギリスのロックフェス「Monsters Of Rock」の記念すべき第1回(ヘッドライナーはRainbow)に出演したことが有名だと思われますが、アルバムのクオリティの高さからメロディアス・ハード・ロックファンにはそれなりに知られているようです。レーベルはAtco。Atlanticのハーブ・エイブラムソンにより設立されたレーベルです。

アルバム/楽曲解説

アルバム全体的にマーク・マンゴールドのキーボードを中心にした80年代を強く感じさせるアレンジのメロディアスな楽曲が並びますが、程良いポップさとハードさの塩梅が絶妙で、また随所に散りばめられたコーラスが哀愁を誘います。楽曲のクオリティが高く、このアルバム1枚で実質消えてしまったことが本当に勿体無くなる出来で、まさしく名盤にふさわしいアルバムと思います。個人的にもとても愛すべき一枚です。

  1. Don’t You Know What Love Is
    1stシングルであり、まさしくバンドの音楽性を象徴する、代表曲にふさわしい楽曲。フックのあるメロディ、畳み掛けるコーラス、洗練されたアレンジと、個人的には文句の付けようがない、まさに名曲と言って差し支えないと思います。2.以降も本当に素晴らしいのですが、この1曲だけのために本作を購入しても良いくらいです。

  2. When The Spirit Moves You
    1.から間髪入れずに始まるメロディアスな楽曲。まあアルバム全曲メロディアスなんですが、ここでもコーラスが大活躍。1.からの流れがスムーズで掴みはガッチリです。

  3. Love, Don’t Fail Me
    美しいバラード。これまたコーラスが効果的に使われています。

  4. Black Star
    本作の中で最もハードな、疾走感のあるハード・ロック・ナンバー。スリリングな展開にもやはりコーラスが印象的な楽曲。

  5. There’s A Light
    ミドルテンポのナンバー。サビのコーラスが哀愁を誘います。

  6. So High
    マーク・マンゴールドのキーボードによるイントロが耳に残る楽曲。これもまたサビのメロディが美しい。

  7. Last Chance For Love
    ポップな楽曲。ポップな中にもやはり哀愁があり、耳に残るメロディ。

  8. Yes (You Need To Rock 'N Roll)
    これまたメロディが特徴的でシンセサイザーによるアレンジが壮大な楽曲。これからラストに続く流れがまた良い。

  9. Listen (Can You Feel It)
    イギリス盤はもう1曲"My Life Depends On You"という楽曲があとに続きますが、オリジナルアメリカ盤はこの曲がラスト。アルバムのエンディングを飾るにふさわしい明るいメロディとアレンジで、スッキリ気持ち良くアルバムを聴き終えられます。


楽曲リンク


詳細情報

Discogs

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