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Sleeves At An Exhibition 05: Sweet「Sweet Fanny Adams」(1974)

オリジナルアートワーク
Illustrated by mitch ikeuchi

Sweet「Sweet Fanny Adams」

概要

Sweet。グラム・ロックバンドとして70年代にイギリスにおいては多数ヒットを飛ばしたにもかかわらず、日本では残念ながらあまり知られていない(と思われる)グループです。個人的にはT-Rexと並ぶグラム・ロックの代名詞と言えるバンドだと思うのですが(デヴィッド・ボウイやQueenをグラム・ロックという人もいますが、個人的には微妙なところ。確かにボウイの「The Rise And Fall Of Ziggy Stardust And The Spiders From Mars」(1972)はグラム・ロック的ですが…)、なかなか日本では知名度が低いのが残念なところ。しかし、T-Rexはヒット曲以外はマーク・ボランのルーツであるサイケデリック・フォーク的な色が強い一方、Sweetは概してポップかつストレートな音楽性で、非常に聴きやすいと思います。

そんな彼らの、イギリスにおける(Sweetは国によってかなりアルバムのリリース順や、曲目も異なる)2ndアルバム「Sweet Fanny Adams」(1974)は、このあと「Desolation Boulevard」(1974)、「Give Us A Wink」(1976)と佳作を連発する直前の、初期の「バブルガム・ポップ」と言われていた音楽性から脱皮する過渡期のアルバムで、ヒットメーカーであるマイク・チャップマン/ニッキー・チンのソングライターチームに頼っていた楽曲制作を、徐々にバンド主体に移してきた作品でもあります。

  1. Set Me Free
    1曲目にして本アルバムを引っ張るリードトラック。疾走感のあるスリリングな展開の楽曲で、ぼく自身Sweetを聴くきっかけになった楽曲(元Mötley Crüe(当時)のヴィンス・ニールのソロアルバム「Exposed」(1993)収録のカヴァー)。

  2. Heartbreak Today
    ヘヴィなリフで始まる曲。コーラスが印象的。

  3. No You Don't
    ミドルテンポのハード・ロックナンバー。これまたサビのコーラスが特徴的。

  4. Rebel Rouser
    エディ・コクランの「C'mon Everybody」を想起させるリフで始まる、ノリの良いロックン・ロールナンバー。ライヴで映えそう。

  5. Peppermint Twist
    ドゥワップを感じさせるコーラスとツイストのリズムが印象的なロックン・ロールナンバー。

  6. Sweet F.A.
    緊張感のあるリフで始まるハード・ロックナンバー。

  7. Restless
    ミドルテンポの楽曲。

  8. Into The Night
    特徴的なリフのハード・ロックナンバー。ポップなメロディでもちゃんとハード・ロックな要素があり、個人的にもオススメの一曲。

  9. AC-DC
    アルバムの最後を飾るノリの良いナンバー。


楽曲リンク


詳細情報

Wikipedia (en)
Discogs

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