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新入社員研修の雰囲気づくり

新卒一括採用を行っている会社では、新入社員の集合研修が終わり、現場に配属される頃ではないでしょうか。
4月から現場でOJTを行う会社もあれば、半年間くらい研修プログラムが組まれている会社もあると思いますが、私の勤務先では5月末までが集合研修の期間でした。
直接かかわったわけではないのですが、研修期間中に研修の雰囲気が悪いという声が挙がっていたので原因を考えてみました。

今期の新入社員研修は、入社後1週間で社内規範の説明や社外講師によるビジネスマインド研修を行い、2週目から5月末まで技術部門主体の社内研修というスケジュールでした。
入社後1週目の新入社員の様子は例年と大差ありませんでした。
育成方針や体制の変更があり、2週目以降の研修を人事部門主体から技術部門主体に今年度から変更しました。

技術部門主体の研修では、新入社員数名ごとのチームにシステムの模擬開発を行わせ、社内講師が先輩役になります。
研修開始後しばらくして、
・新入社員が挨拶をしない。
・服装が乱れている。
・うたた寝や私語が多い。
といった声が先輩役の講師陣から挙がりました。
研修を担当している責任感から、新入社員に対して厳しい評価になったのかもしれませんが、聴く人によって今年度の配属に不安を感じてしまいそうです。

新入社員にも気の緩みがあったのかもしれませんが、講師や事務局の不手際があり、研修(集団)の雰囲気づくりが上手く出来ていないことにも原因がありそうでした。
・先輩が居なくても自主的に活動できるように新入社員よりも遅い時間に出社する。
・新入社員に自ら挨拶させるために先輩社員から進んでは挨拶しない。
・現場の雰囲気を体験させるために、新入社員チームからの報告を受けたり、質問に答えたりするが、開発の進行は任せきり。
・先輩社員自身の服装が乱れている。
といった演出が悪い方向に働き、集合研修の雰囲気が悪くなったように感じました。
研修の受講者が社会人経験者であれば、上手くいったのかもしれませんが、新入社員ならではの難しさもあったように思います。

新入社員は、ビジネスマインドの研修中には基本の挨拶を練習しているし、入社以前から顔見知りには挨拶をしています。
研修では、ビジネスマインド研修では、挨拶をしましょう!と教わったものの、名前も顔も知らない先輩社員に挨拶して良いものか、不安があるのは当然です。挨拶をしたのが同じビルの他社の人で変な目で見られるかもしれません。
挨拶をするか、しないか迷っている集団で、挨拶しない雰囲気が広がってしまうと、自然に挨拶するようにはなりません。
逆に、一度、挨拶する雰囲気を作ってしまえば、労力をかけなくても、継続することが多いです。日本の新入社員はしっかり空気を読めるのです。

当然かもしれませんが、ビジネスマインドやマナーの外部講師は、研修時に率先垂範で受講者に求める行動を示しています。研修の開始前から受講者には1人1人に挨拶をしているし、通常より3割増しくらい強調した挨拶・礼儀作法で行動されます。
技術系の先輩社員に3割増しの挙動は難しいかもしれませんが、新入社員に求めるレベルの行動を自ら示す必要はありそうです。

一方で、いつでもどこでも元気に挨拶すれば良いというものではないらしい。と私が教わったのも現在の勤務先です。
新入社員の頃、現場配属時に『学校じゃないんだから。。。』『二日酔いなんだから大声出すな!』といった意見をいただきました。

新入社員にとっては、社会人として最初の1歩を踏み出す会社なので、悪しき文化や雰囲気に染まらないで活躍して欲しいと思いながら、新入社員研修の雰囲気が悪くなってしまった原因を考えてみました。

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