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新社会人

日本では4月に新卒者が一斉に就職する慣習がありますが、私の勤務先も4月に新卒一括採用の新入社員を受け入れています。
その後、システム開発の現場に配属する前に2カ月間かけて集合研修を行います。
縁あって今年度から新入社員向け集合研修の裏方を担当することになったので、今回は新社会人や集合研修に触れて感じたことを書かせていただきます。

中小企業診断士の活躍

集合研修は、社会人の基本的なマナーやシステム開発の基礎技術の取得を目的としており、社内講師による講座が主軸です。
しかし、今年度は「技術職の文章力向上」という趣旨の企画が加わり、社外講師を招いて講演いただきました。
私は当該講座の事務局ではなかったため、少し立ち寄って様子を見る程度しか拝聴できませんでしたが、社内講師と比べて講義の進め方が洗練されている印象を受けました。
内容も新卒社員にはもったいなく、私が受講したいと感じるものでした。新入社員にはもったいないというのは、他人が書いた難読な文章を読んだ経験があるほど、より納得感が高まりそうだという意味です。
ですが、受講者向けに例文を出しながら解説してくださっていたので、新入社員の満足度も高かったようです。
後から知ったのですが中小企業診断士の方が講師をしてくださっていたそうです。
中小企業診断士の方が企業向けに研修されているのを目の当たりにしたのは初めてだったので資格の活かし方の一例として参考になりました。

新社会人から学ぶこと

会社の色に染まっていないせいなのか、新入社員は素直でやる気に満ち溢れている方ばかりだと感じています。
たとえば、研修内容が学校で既に学んだことがある内容であっても、何かしら新しい気づきを得ようとする姿勢で取り組んでいるところに初々しさを覚えます。
また、学校での教育内容も日々進化していることを感じさせられました。
講師役の社員が、知っている人が少ない想定で「PMBOK知ってる人は居ますか?」と質問したところ、予想以上に「知っている」との声が挙がりました。
どこで知ったのか聞いたところ、学校で履修した講義の教科書が「PMBOK」だったようです。20年前は知っている人の方が少なかったものが、今では教科書として利用されているということに驚くと同時に、会社も時代に合わせて学生がどのような知識を有しているか把握しなければならないようです。
また、現在、多くのIT企業と同様に、新卒は専門を分けずに採用しています。しかし近い将来、プロジェクトマネージャ、システムエンジニア、プログラマといった専門職別で採用する時代になるのかもしれないと感じました。

集合研修で見ているところ

私が新入社員として集合研修を受けた際は、現場配属前に必要最低限の技術的なスキルアップをする場なのだと思っていました。もちろん技術力を身につける場なので、技術力の高い方、発言の多い方、報告書が読みやすい方などは、目立つし話題になることが多いですが、覚えられるのはせいぜい5人程度です。
最近の傾向なのかもしれませんが、能力値の把握よりも、社員の特徴を把握する場としての意味が強いようです。
近年は特に、遅刻や欠勤する方が一定数いて、理由をヒアリングすると持病が原因になっていることがあるようです。
私は同期や同僚の持病などについて、あまり耳にしたことがなかったのですが、持病を持っている方が意外と多い印象を受けました。
補足すると病歴などによってマイナスの評定を行うためではなく、配属時に配慮が可能な部門や理解のある部門とマッチングするために新入社員の特徴を把握する必要があるようです。

おわりに

新社会人の皆さんが配属先で活躍されるか、はたまた転職先で活躍されるのか、将来のことはわかりませんが、やる気を保ったままのびのびと活躍できる社会であれば良いなと感じた4月でした。

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