見出し画像

前立腺がん治療の実況中継#27 Kさんとの再会

金マーカーとスペーサーを入れる手術のために入院していたときに、向かいのベッドに同じ手術を受けるために入院していた方がいました。Kさんです。たぶん、私の数分前に入院されたのだろうと思います。入院中のプロセスがすべて私のひとつ前で、看護師さんとの面談も手術担当医からの説明も、Kさんが終わってから私の順番。手術そのものもKさんの後でした。私よりも年上の方でしたが、いろいろと話をするようになりました。Kさんの温厚な人柄はもちろんですが、同じ病気で同じ時期に同じ治療法で病気と対峙しているという仲間意識もあったのでしょうね。Kさんがいてくれたおかげで心強かったです。退院する時には「陽子線治療の時にまた会えますね」なんて言っていたのですが、実際に陽子線治療が始まってみれば、他の患者さんと接触する機会はないんですよね。私は自宅から通っているのですが、Kさんは遠方にお住まいで陽子線治療の期間中は入院されるとのことだったので、差し入れでも持って行こうかと思っていたのですが、看護師さんに聞いても個人情報なので答えられないとのことで、もうお会いする機会もないのかなと思っていました。

ところが、今日の治療が終わって通路を歩いていると、向こうから病衣姿のKさんが陽子線治療センターに向かって歩いてくるのが見えました。Kさんは治療の予約時間が迫っていたので、お互いの現状を簡単に報告するくらいのお話しかできませんでした。Kさんの陽子線治療は今日が最終日だそうです。やはり私よりも一歩先に進んでいるのですね。短い時間の通路での立ち話でしたが、久し振りに仲間と会えたようで嬉しかったです。Kさんの治療の最終日にたまたま治療時間が近かったというのが幸運でした。

前立腺がんの治療とは直接関係のない話ですが、嬉しい出来事だったので記録に残しておきます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?