『フィスト・ダンス』 第116回 「学べ、鍛えよ、鉄になれ!」それと、「緊急大ニュース!?」
<緊急「大」ニュース!?>
来たる2024年2月16日、いよいよ『天晴!な日本人』がワニ・プラス社より満を持して刊行されます。
大久保、小村の他、乃木希典、桂太郎の愛妾の、凜とした美人のお鯉、高橋是清、小野寺信、東條英機、樋口季一郎の、日本人の魂を伝えます。
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本年最後のラッキーチャンスです!?よろしく!!
<お知らせ>
年末年始のため、12月21日 09:40以降のコメントへの返信は1月11日アップになります。
<本文>
<ヒントは、いくらでもある>
そのタイ人の少年は、瓶を自分の脛に打ちつけていたのだ。
「ああやって鍛えているのか、脛は!」
トミーが叫んだ。
サンドバッグを蹴り続けてきた翔太たちの脛は、それなりに固くなっていた。脛の前部の筋肉も皮膚も厚みがある。
しかし、タイ人の少年のように、その部分、脛に特化して鍛えることは、やっていなかった。
トレーナー役の老人の語りが、画面にテロップとして流れた。こうして鍛えられた脛は鉄のようになり、大きな破壊力を生み、相手のガードした腕、ローキックでは相手の脚を折ることもできる、と語っていた。
「ああやるのか。よし、やろう、今日から」
翔太の言葉にマーボもトミーも一も二もなく、うなずいた。
鍛えまくって鉄の脛を作れば、かねてから構想していたように、相手のガードなど、一発で破壊できる。それだけの威力があれば、社会人で強い者を相手にした時でも、一瞬で勝てるのだ。
テレビに映る少年の蹴りは、びゅんとしなって、びしっと入っている。
サンドバッグにかなり近く立っていても、軽々とハイキックを繰り出していた。筋力だけではなく、柔軟性、股関節が柔らかいのだ。
「なあ、奴は、なんで、あんな近い所から蹴られるのだ?」
マーボの目が丸くなっている。
「股関節の柔らかさと、あとは小さい頃からの鍛錬の結果だろ。あんなに近くても脚を自在に使えるなら大きな武器になるな。よく見とけ。俺たちもやってみるんだ」
翔太は少年のフォーム、立ち位置を、あたかも写真のように脳裏に焼き付けた。
以来、大中の一同たちは、ビール瓶で脛を叩くのが日課となった。
やがて、砂を入れて重くしたビール瓶を叩きつけても平気になり、蹴りで瓶を割れるようにまでなっている。
何事も継続は力なり、である。
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無期懲役囚、美達大和のブックレビュー
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