日記#68


逃げ恥ブームの頃か、その少し前。
まだ私が大学生だった頃です。

レポート課題に追われる中、耳のお供につけていたテレビから歌が流れてきて、目を向けると、星野源さんが出ていました。
確か、NHKの番組だったと思います。
SONGSかな。

目を奪われたのは、ライブ「YELLOW VOYAGE」で演奏していたマリンバ。
「化物」のイントロを叩いている場面でした。

その姿を見て、「かっこいい」と思いました。

思えばその時から、自分が「星野源」を知ろうとし始めたような気がします。

仕事帰りの電車で、イヤホンから流れてきた「化物」を聞いて、ぼんやりとそんなことを思い出しました。

それから意識して「星野源」の曲を聴くようになり、社会人になってからは書籍を買って読みました。

私より先に源さんにハマっていた友人を誘って、初めて行ったのがPop virusでした。
源さんの音楽につま先から頭のてっぺんまで浸かって、ちょっとした旅行もして、とても楽しい時間でした。

そんな友人が、今年結婚しました。

しばらく連絡を取っていませんでしたし、住んでいる場所も遠いため、直接会っておめでとうを言えるのがいつになるかわかりません。

「源さんに似てるんだ」
と、お相手の方と付き合いたての頃に笑っていたのをよく覚えています。

「おめでとう」

そう送ってLINEの友達欄を見ると、いつの間にか、昔からの友人たちの名字が変わっていることに気付きます。

幸せそうな報告を見て、「いいな」と思う自分と、「置いていかれた」と思う自分にも、気付きます。

化物に続いてイヤホンからは「不思議」が流れてきます。少し感傷的になってしまいました。

こんな時は、

源さんのマリンバ見るしかないな。

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