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七十二候 天地始粛(てんち はじめてさむし)




#今日はなんの日 🍊
#暦の話

七十二候
「天地始粛(てんち はじめてさむし)」
8/28~五日間です

旧暦の七十二候は常に季節がテーマですが
様々な自然現象や気象についてではなく
天と地という壮大な言葉を使うのは
このときだけです

「粛」でさむし
ニュアンスでは、「鎮まる」「収まる」
という意味で
秋の落ち着いた気候が近づいてくる事を
述べている様子

「天地始粛」が成立した背景や
文化的意味については
以下のような説があります。

ひとつは、古代中国で行われていた
祭祀の時期を表すものとして
成立したという説

もうひとつは
農耕文化が発展した中国で
農作業の時期を表すものとして
成立したという説

どうもこの時季
古代中国では、稲刈りを行う祭りが
行われていたようなのです

日本の「秋分の日」は
昼と夜の長さがほぼ同じになる日ですが
こういう秋分の日などを祝う風習は
中国の「天地始粛」から
伝わったものだとされています

で、なんですよ

調べてみたところ、どうも古代中国では
この時期に罪人を処刑し
戦争準備を整えたらしいのです

つまり「天地始粛」というのは
粛清の粛の事で
天地に本当に満ちたのは
大自然の静けさではなく
粛殺によって朱く大地を染める
血の静けさを意味するという説もあります

また時期もこの秋ごろを指すのではなく
12/22頃を意味する暦なのだそうな

ちなみにその頃の中国の暦は
冬至を一年の最初にもってきていたので
そうなると旧歴における「天地始粛」とは
大きく意味が違ってきます

旧暦は「天地明察」の主人公・暦学者の
渋川春海が日本の風土に合うように
アレンジしたのだそうですが
いったいここにどういう背景が
あったのでしょうね


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