見出し画像

七十二候 桐始結花(きりはじめてはなむすぶ)





#今日はなんの日 🍊
#暦の話

七十二候
「桐始結花(きりはじめてはなむすぶ)」
7/22~五日間です

花言葉は「高尚」
それにふさわしく
鳳凰がとまる木として有名な聖木
桜や桃、樫と同じですね

中国で善政の象徴とされてきた思想が
日本に輸入されたと窺え
代々、将軍家の家紋として使われてます

一般的に公家の家紋というと
菊が思い浮かびますが
菊が主紋とすると、桐は副紋です
その証拠に菊紋は代々天皇家が使い
将軍や日本政府が桐紋を使いました

特に19世紀末、明治政府の「太政官の布告」で
正式に皇室家以外は菊紋を使えなくなったので
菊紋に変わる格式の象徴として
それまで副紋として使われていた桐の紋章
その「五七の桐」が日本政府の象徴として
採用されたのだとか
※五百円硬貨にあるやつです

一旦、桐紋は置いておいて、桐自体について
もう少し詳しく調べてみましょう

桐はとても成長するのが早い樹です
女の子の誕生記念にも植えられたそうで
結婚の時期になると丁度伐採期になる桐で
箪笥を作って嫁入りに渡す風習があります

これを裏付けるように
桐自体の成長力は品種によって
とてつもないスピードになります
一般的に15m程、直径0.5m程度の幹を成しますが
早生桐という品種だと
5年でここに到達してしまいます

早生樹というジャンルがある
みたいなんですよね

定義を調べると下記の通り
(スギやヒノキと比較して)
・初期の樹高成長量が大きい
・伐採期までの材積成長量が大きい
目安10年から25年くらいで収穫が
可能である樹種

この特性は
「カーボン・クレジット市場」
(CO2排出量取引)
でも注目されていて
成長力が高いので、スギやヒノキと
比べて10倍ものCO2を
吸収することができるとか

人工林自体、賛否両論ですが
植林面積が四割を占める日本において
ほとんどはスギやヒノキですからね
こいつらよりは
桐の方が助かる人がたくさんいそう

そんな桐ですが、花をつけるのは初夏
では何故、晩夏の時期に暦になったか
――それは結花(ゆいか)
つまり来年に咲く予定の蕾(つぼみ)が
もう枝に現れるからです

「桐始咲花」ではなく「桐始結花」なのは
来年の花を約束しているから
ここに何となく詩的な響きを感じませんか?
なので短歌にも使ってみました
よろしければご覧くださいね



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?