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七十二候 禾乃登(こくもの すなわちみのる)



#今日はなんの日 🍊
#暦の話

七十二候「禾乃登(こくもの すなわちみのる)」
9/2~五日間です

「禾」は「いね」や「のぎ」
つまり、稲・麦・稗・粟などの穀物の総称
丁度稲穂が実り始める頃を指していると同時に
雑節において台風が多発する等の
気候が荒くなりはじめる日です

雑節(ざっせつ)はたびたび触れていますが
おさらいすると
二十四節気(立秋、秋分とか)以外に
季節の移り変わりを示すために入れられた
目印点の総称で
いずれも立春を起点に計算されます

分かりやすいものだと
節分・八十八夜・彼岸

今回でいうと二百十日または二百二十日が
雑節にあたり
今年の立春は2/4でしたから
二百十日は9/1
二百二十日は9/11
です

奇しくも今
東海以南に線状降水帯警報が出ていますし
まさに本日から
北陸方面に警報が追加されました

こういう理由からか
農民にとっては暦上
八朔(旧暦8/1。現代では9月15日頃)を含め
9/1、9/11は三大厄日です
農作物がめちゃくちゃにされるからでしょう

昔は年貢も農作物で納めましたし
だいたい収穫が苦しくても
納める年貢の量が
減らされる事はないでしょうから
(※現代と同じです 笑)
一生懸命この時期に
種付けに励んできたとしても
この厄日に何かあれば
すべて台無しになってしまうというわけ

ちなみに稲穂を含めた穀類の多くが
禾(のぎへん)のつく漢字が
使われているのと同様
「税」にも禾(のぎへん)がついてますので
推して知るべし、人の歴史

さて「禾乃登」という言葉ですが
やはりこれも古代中国の書物に登場します
『易経』というそうですが
これが何の書物かというと
卜占(つまり占い)の本なのだそうな

かの孔子が創始者とされる
中国屈指・思想勢力「儒教」が持つ
6つの経典がありまして、それが
書・詩・礼・楽・春秋そして易
つまり儒教の聖書です

前回
天地始粛が三伏を由来とするという話が
あったと思いますが、三伏は「周礼」に
登場するもので
これも実は儒家が
古の風習を復活させたもの

その儒教は後に朱子学を生み出しますが
その朱子学が経世済民
つまり経済学を生んでいる事を考えると
儒教が何故思想として優れているか
分かる気がします

私は聖書は読破したのですが
東方思想は疎いので
いつか読破したいところ
いつになるかな




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