見出し画像

難関大学の地理

難関大学を地理で受験する受験生におすすめの参考書をご紹介します。

二次試験を地理選択で受験できる大学を想定した参考書です。私立大学にも難関大学はありますが、難関私立大学の場合に社会科で選択が可能なのはほぼ世界史日本史になりますので、今回の記事は難関国立大学の受験生がおもな対象になるかと思います。

まず、知る人ぞ知る参考書をお紹介します。参考書というよりも資料集にやや近いです。それでいて資料集よりも圧倒的に解説が充実しています。この解説の文章が論述試験でほぼそのまま使える点が秀逸です。

通称「地理研」

難点は、系統地理は充実しているにもかかわらず、地誌の解説が十分とは言いきれないことです。また内容のレベルが高いため大学受験地理の初学者には向きません。

系統地理 → 地誌

の順で対策をする受験生が多いと思いますが、地誌を攻略する前に入試本番を迎えてしまい、全体として中途半端な結果に終わってしまうことが多いようです。系統地理を学ぶ前に基本的な地誌の知識(大学受験地理の国別記事シリーズをご参照ください)を確認しておくことで、系統地理の理解がより深まります。

地理で高得点を目指すなら、次の順で取り組むことをお勧めします。

地誌 → 系統地理 → 地誌 → 融合問題

実際には、

地誌と系統地理のインプット → 問題演習

を何度も周回することになるかと思います。

問題演習 → 地誌と系統地理で確認とインプット

の周回を繰り返すことでも、結果的にはおなじ効果にるとは思います。

周回3回以上で、やっと実力通りの結果が出せるようになり、
周回5回以上で、成績が目に見えて向上し始め、
周回7回以上で、得意科目になり成績が安定する。

という、周回の目安でしょうか。

系統地理と地誌のバランスがよく、そして網羅性が高く、その上で初学者でも取り組めて、共通テストから二次試験までカバーしている参考書としては次がお勧めです。もちろん難関私大の地理もカバーします。

地理の参考書や問題集を選ぶ上で気をつけてほしいことは発行や改定の年度です。発行や改定から年月が経っている参考書や問題集は地理統計データが古いことが多いですのでそのまま使うのは危険です。

この点でこの参考書は問題がありません。2024年に大幅に改定されていて、データが最新のものに更新されています。

文英堂シグマベスト「理解しやすい」シリーズ

シリーズ系の参考書を甘く見ている受験生が多いかもしれません。しかし地理に関してはその考えは再検討の余地があります。地理の他の網羅系参考書は、網羅性が低かったり、版が古くて最新情報が反映されていなかったり、といったことが多いからです。これらは、地理で高得点を目指す際に致命的となるリスクがあります。

これらの網羅系参考書と資料集があれば、問題演習や過去問演習をしていてわからないことがあっても、自力で確認が可能です。

資料集はこの記事でご紹介していますのでご参考ください。

これらをしっかり理解できたら次は共通テストとセンター試験の過去問題集を10年分ほど解いてみましょう。次に論述問題集に取り組みましょう。

忙しい難関大学受験生は地理だけに学習時間を割り当てることはできないはずです。地誌と系統地理の完ぺきなインプットには毎日1時間程度かけたとして6ヵ月程度はかかるかと思います。これに演習と確認で最短で3ヶ月は必要になりますから、地理の完成に9ヶ月は見込んでおいた方が安全です。

完全公開では書けない内容となっています。お取り扱いにご注意をお願いします。