午前4時

10/29の午前4時に、私の4年間の恋が終わった。

終わりを告げる瞬間はとても呆気なくて、泣く隙さえ与えてくれなかった。必然だった。

最近の私は、余裕がなくて不安だった。
可能性があると言われたけれど、可能性ってだけで関係性になんの保証もない。社会人になれば、お互いに余裕が出来ればって、先延ばしになる想像もつかない未来に期待するしかない時間が辛かった。
だから言ってしまった。
「〇〇さんに対する気持ちをどうしたらいいのか分からなくなってしまった。」と
そして、電話をした。
電話は何だかぎこちなくて、相手が緊張を解すために色んな話を振ってくれているのが痛いほど伝わった。「今、大丈夫じゃない?」と言われ、「大丈夫じゃない、ごめんね。」と言うと、「いいよ」と優しい声がした。
私は、今どうなることが正しいのか分からない。と伝えた。付き合うのが正しいのか、見えない未来が不安で仕方ない。と
彼は、「おみつさんに良い人が出来たら、電話もLINEも全部無くなるんだよね。その寂しさを受け入れられるか。って話だよね。先のことが見えないのは不安だよね。」と言った

その後は、その話に触れることなく普通に電話を繋いでくれた。話すわけでもなく、彼の部屋から流れる音楽を一緒に聴いた。
午前2時過ぎに、「いつか、電話したり音楽聴いたりする、この関係って終わっちゃうんだよね。」というと、「いつか、かあ。」と彼は言う。
私は「〇〇さんには、私はどう見えてるの?」と聞くと、「うーん、、おみつさんは自分に似てるんだよね。だからほっとけない。何とかしてあげたいって思ってしまう。」と言った
私は「ねえ、いつかってさあ、今なんかなあ?」と、声が震えた。「んー、今かなあ。」と彼の声も震えた。
「私のことを、この先好きになることはない?」と聞くと、小さな声で「うん、」と言った
薄々気付いていたのに、気付かないふりをしていた。この人が私に与えてくれる愛情は、女性としてでは無い。というのが、分かっていた。
「やっぱり、若すぎるかなあ?」と笑いながら聞くと、「んー、そうねえ。若いのもあるね。自分にとって、おみつさんはどうにか助けてあげたい人だった。」と、言った。
歳には敵わないなあ…と、笑うことしか出来なかった。こんな予定じゃなかった…と呟くと
「どんな予定になるはずだった?」と聞かれたから、私がしたかったことを、一つ一つ伝えた。
「手を繋ぎたかった、会いたかった、ライブに行きたかった、一緒に音楽聴きたかった…」と続けて最後に「一緒になりたかった」と伝えた。胸が張り裂けそうだった。私ばかり話してるから何か言ってよ。と伝えると

「人として、おみつさんの事が大好き。だけど、一緒になれなくて、ごめんね。」と言われた。絶対私に好きなんて言わなかったのに、ずるいなあ。と思った。
私は、謝った。「今まで、辛かったでしょ?応えられない気持ちをずっと受け止めさせてきたけん、ごめんね。」というと、「辛かったっていうより、嬉しい半分、その気持ちに応えられてなかった」といった。相手は、「おみつさんは愛される人だよ」といったから、「じゃあ、〇〇さんは愛してくれた?」と聞くと、「…した」と言った。愛したってちゃんと言ってよね!って笑いながら言うと、相手も笑った。
「私も、愛してた。今も、大好きだし愛してる」っていうと、相手は笑って「うん。」と応えた

私が「しあわせになってね」というと、「しあわせになれるかな?」って返ってくるから、「私としあわせになってほしかった!絶対後悔するけん?!」というと、笑いながらそうかもね。という
午前3時半、もうすぐ電話が終わってしまうと思うと、声を聴くのも、LINEをするのも、会うのも全て今日で終わってしまう。と思うと、電話を切ることが出来なかった。
「会いたい」と言ってしまう、「ダメかな?」と
彼は、「んー、会ったら多分また優しくしてしまう。」と言う。「私も多分また、好きになる」と言って、彼は、「それは、良くないよね。多分良くない。」という。「でも、俺、おみつさんからLINE来たら多分返しちゃうなー。」と、笑いながら言うから、「うん、多分返してくれるんだろうね。」と笑った。
「今、苦しい」と彼は言う、「私も今苦しい」という。国試の合否だけLINEすることを約束して、そろそろ寝ようかってなった。
電話を切る前に、「しあわせになってね?ちゃんと自分を大切にして、ご飯も食べて、髪も切って、風邪引かんように、ちゃんと自分を大事にしてね。」というと、「俺、やることいっぱいだね」と笑った
「電話切ったら、全部終わっちゃう。嫌だ、会いたい。」というと、彼はただ、うん。と聞いてくれた。
午前4時が来て、私は「歳を恨んだ。距離を恨んだ。コロナも恨んだ。大好きだった。愛してる。今も。長い間ありがとう。4年間もごめんね。今まで、ありがとう。おやすみ」

と言って、電話を切った。

#失恋 #恋愛 #日記

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