ChatGPT APIでできることとは?メリット・デメリットや活用事例を徹底解説【完全版】
こんにちは、ネッコスの井口です!
最近巷を賑わせている『ChatGPT(チャットジーピーティー)』。
皆さんはどれくらいの知識や利用経験がありますか?
ChatGPTは2022年に生まれた新しいサービスですが、すでに50~60代にも一定の認知度があるほど話題性があります。
この記事では、ChatGPTとはどんなサービスなのか、できること/できないこと、メリット・デメリット、危険性や活用事例を徹底解説します。
この記事を読むことで、ChatGPT API開発におけるアイディアやサービスに繋がると繋がると嬉しいです。
ChatGPT(チャットGPT)とは?
ChatGPT(読み方はチャットジーピーティー)とは、分かりやすくいうと『まるで人間と会話しているかのような自然なやり取りができるAIチャットサービス』です。
Twitterで何かと話題のイーロン・マスク氏など名だたる実業家が出資している人工知能の研究開発機関「OpenAI」が開発しました。
ChatGPTの公開は2022年11月でしたが、公開後2か月でユーザー数1億人を突破し、2023年にはMicrosoftが100億ドルを投資するなど何かと話題のサービスです。
続いて、2023年3月により高性能の「GPT-4」をリリース。
ChatGPT Plusに課金したユーザーが利用できるようになっています。これまで提供されていたGPT-3、GPT3.5に比べ精度が大幅に向上したことで、個人のみならず企業もChatGPT APIを活用したツールやサービス開発に取り掛かっています。
ChatGPTの料金は無料で使える?
有料プラン『ChatGPT Plus』との違いと料金
ChatGPTは無料版と月額課金制の「ChatGPT Plus」が用意されています。
無料版でも使用できるChatGPTですが、プラグインを導入することでWeb情報の取得やグラフや図の出力などさまざまな機能を追加することができます。
たとえばWeb情報を取得して要約する「Link Reader」や、YouTube動画の内容を要約する「Video Insights」のようなプラグインを組み合わせることで、情報収集を効率化することが可能となります。
しかし、ChatGPTの無料版では、時間帯によってログインできなかったり、なかなか回答が生成されずにエラーが表示されたりすることがあります。サーバーが混雑していると起こりがちな問題です。
一方、有料版の「ChatGPT Plus」は、接続が安定していることに加え、より精度の高い回答が得られる大規模言語モデルである「GPT-4」を選択可能です。また、インターネットを検索して回答を生成する機能や「プラグイン」を利用できるほか、優先的なサポートも受けられます。
ChatGPTでできることとは?
ChatGPTは様々なことができます
1.1 手書きのメモを分析してコード生成などができる
手書きしたメモなどの画像からコードを生成したり、ホームページのタグなどを生成したりしてくれます。WEBコーディングの精度が上がってくれば、デザイン画像からHPの作成などもできるようになるかもしれません。
上記の通り手書きメモやイラストなどの画像を認識することができるので画像に描かれているものや、細かい画像などの内容を確認したり手書きのメモの翻訳を行ったり、ネタ画像の開設なんかもしてくれます。
ChatGPTを利用することで文章については様々な向上が見込めます。基本的な文章の作成、例えば『季節のあいさつのビジネスメールを書いて』などを入力してきちんとした文章を作成してもらう。
すでに書いた文章を読み込ませて誤字脱字の指摘や修正をお願いする。
同じように書いた文章の言葉遣いを訂正してもらう。
文章を書く時のアイデア出し。文章で使う言い回しを教えてもらう。
といった形で文章能力を向上させることができます。
ただし、AIはこちらの思いもよらない所で勘違いや解釈違いを起こします。
全面的に信頼して文章を任せていいとは言えないのできちんと自分でも目視で確認するようにしましょう。
ChatGPTは様々な条件をしっかり付加することで生成する文章の確度を向上させることができます。
例えば、『布団を売り込む文章を考えてください』と『営業のプロとして布団を売り込む文章を考えてください』では生成される文章は結構変わります。
そういった条件を付加していく(プロンプトの追加)をしていく事で様々な条件での文章作成が可能になります。
この組み合わせを上手に利用することで、より効率的に精度の高い文章作成が行えます。この手法はプロンプトエンジニアリングなんて呼ばれています。
ChatGPTは同じようにプログラムを書いてもらうことができます。
言語も多数に対して対応しているので簡単に必要とするコードを出してもらったり、または記述チェックなどを行えます。
例えば『PHPでDBを利用したログインフォームを作成して』と入力したらDBのテーブル作成SQL文、PHPでのログインフォームでDBと連動する構文、実際に登録とログインをするフォームのHTML文を出力してくれます。
うまく利用することで簡易的なプログラムを言語を知らずとも利用したり、作成の手間を省いて効率的な作業を行うことができます。
ChatGPT4ではベータ機能としてWEB上での情報を利用した回答を行ってくれます、これによって最新トピックの必要な情報を収集したりと普段検索で行っているような情報収集をChatGPTに任せることが可能です。
ただ、WEB上の情報となると正確性の問題なども出てくるので重要な情報についてはあくまで併用する形で、自分の目での確認もやはり重要です。
新機能「Code interpreter」とは
現在有料版でベータ公開されているCode interpreterという機能があります。
こちらを利用すると今までの自然言語回答の中にプログラムでの回答が必要になる場合に、Pythonでのコードとその実行結果、解説を記載してくれます。
この機能を利用すればPythonの実行環境を持たなくてもChatGPTのサーバーでお手軽にPythonの実行環境を持つことができます。
また、添付ファイルを利用することができるのでCSVをPythonで処理したりすることもChatGPT上で可能になります。
そして、実際に書かれたコードの解説も教えてくれるためにPythonを勉強したい人などにも役立つ機能となっています。
ChatGPT活用のメリット/デメリット
さて、ChatGPTの利用方法をいろいろ書いてみましたが実際利用するにあたってはどんなメリットデメリットが考えられるでしょうか?
そこを少し考えていきたいと思います!
ChatGPTのメリットと利点
ChatGPTを利用するメリットとして考えられるのは
業務の効率化ができる
様々な情報を効率的に確認できる
という2点に尽きるかなと思います。
・業務の効率化ができる
これは使い方の項目でも記載した通りビジネス文章を作成したりメールマガジンを作成したりメディア記事を作成したりといった、文章の生成もそうですしプログラミングのコードをこういう事できるのを書いて、と基本を書いてもらいそこから組み立てていく事もできます。
短時間で文章を生成したり、単純作業として行っていたものをChatGPTを経由して行うことでスピードアップ、生産性や効率の向上が見込めるものと思います。
・様々な情報を効率的に確認できる
こちらも使い方の項目でも開設した通り、基本的な情報収集などを含めた作業や、エクセルの関数でこういう事できなかったけ?と言った普段ちょっと検索して調べていることを代わりに教えてもらうことができます。
もちろん、コードのレビューや文章の構成チェックなども効率的に確認ができるようになり、今まで調べものや確認に使っていた時間を削減したり、別の作業に充てることが可能になります。
あとは対話形式なので話しかけたら絶対何か答えてくれる…なんていうのもメリットと言えるかもしれませんね。
ChatGPTのデメリットと弱点
逆にChatGPTを利用した場合のデメリットについても考えていきたいと思います。
私が思っている利用する際のデメリットは
正確な情報かどうかの確認は必須
専門性の高い情報の扱いが苦手
使う側が楽を覚えてしまう
といった点が挙げられると思います。
・正確な情報かどうかの確認は必須
これは注意点として前述しましたがChatGPTが教えてくれる内容や書き出す内容は全部真実というわけではない、と言うことになります。
時にはしっかりとした文章で大噓を返してくることもありますのでそこの性差は絶対に必要です。特に、自分のためだけに使う情報ではない場合、利用した人までもが大嘘の情報を流すことになってしまうので確認は必ずしましょう。
精度を上げても、ChatGPTが間違えて覚えている情報なども考えられますので、情報の精査は絶対的に必要です。
・専門性の高い情報の扱いが苦手
専門性が高い情報や、ネット上でも情報が少ないものなどの事になると上記のような正確性のない情報を渡してくることが多数あります。
現状では特定業種内の専門知識や、ごく一部の人しか求めていない情報などについては取り扱いが苦手で信頼のできないものだと思ったほうがいいかもしれません。
・使う側が楽を覚えてしまう
これについては、何でもかんでもChatGPT任せになってしまうことを懸念するという言い方が正しいかもしれません。判断を任せる、コードの記述を任せる、文章を任せる…
色々な状況で使えるからこそ使うことに慣れすぎてしまい、自身の知識や判断を置いてけぼりにしてしまうという懸念があります。
もちろん業務の効率化は大事ですがそのことに慣れすぎてしまう、使う側が使われてることが無いようにしましょう。
ChatGPTを企業が利用する際の危険性と対応策とは
ChatGPTを企業が利用するシーンは今後もどんどんと増えていくと思います。
むしろいかにしてChatGPTを利用してビジネスを加速化できるかが課題になる時代かもしれません。
ですが、そんなChatGPTを企業として利用する際はいくつかのリスクをきちんと把握して、対策をしていかないといけません。
具体的に考えられるリスクについて書き出してみましょう。
情報の漏洩やセキュリティ問題
著作権侵害やプライバシー侵害
虚偽情報や不適切情報の発信
利用する側の依存問題
これらの危険性が考えられますのでそれぞれの対応策をどうするかという点についてここでは解説していきます。
・情報の漏洩やセキュリティ問題
ChatGPTで入力する情報についてはOPENAIの規約で
API以外のChatGPTとDALL-Eに入力したデータはモデル改善に使用する場合があります
と言った旨の文言が書かれていることもあり、入力した重要な情報や機密情報が思いがけずに大勢の人に広まってしまうかもしれません。
文章の校正などはこの懸念が高いものとなっています。
ではその対応策はというと
API以外のChatGPTとDALL-Eに入力したデータはモデル改善に使用する場合があります
とある通りにAPIを利用することで回避することが可能です。
ただ、APIを利用する場合には後述するAPIの利用料金やAPIを利用したシステムの構築などが必要になってきます。
それ以外には社内できちんと規定を作りセキュリティリスクについて周知を行うことが重要です。
・著作権侵害やプライバシー侵害
ChatGPTで生成した文章はインターネットから学習したものになりますので中にはインターネット上の既存の著作物と似通ってしまっていたり、プライバシーの侵害を行っていたりと言ったケースが考えられます。
ChatGPTで生成したために…なんていう言い訳はもちろん通じないですのでこちらは外部に出す文章の場合しっかりとした確認が必要になります。
こちらの対応策というと
外部に出す文章の場合確認のフローを準備し徹底すること
そして著作権やプライバシーについてきちんとした教育や周知を行うことが重要です。
・虚偽情報や不適切情報の発信
ChatGPTで生成する文章はデメリットにも記載した通りに時々普通に大嘘を返してくることがあります。
また、返された文章の中に不適切な表現などがある可能性もあります。
これはChatGPTが2021年までの情報しか収集していないことや、インターネット上の情報を収集していることが関係してきます。
もしも間違った情報を精査せずに外部に出してしまえば、著作権やプライバシー侵害と同様に企業としての信用に大ダメージを負うことになってしまいます。
ですので、精製した文章の精査は絶対に必要な作業になります。
こちらも対応策は同じで
外部に出す文章の場合確認のフローを準備し徹底すること
これに尽きます。
・利用する側の依存問題
ChatGPTを使うデメリットでも書きましたが、利用する側が楽を覚えてしまうこと、ChatGPTに依存してしまうことが問題点として挙げられます。
メールの文章やメールマガジン、宣伝文言や企画立案、市場調査や情報収集などにも便利に使えるChatGPTですが
それらをAIに任せきりにしてしまうことで
自分で考える力
正しい情報を精査する力
必要な情報を収集する力
個性や特異性の損失
などが考えられます。
AIが生成してくれる文章は便利ですが、画一的なものになりますしそこに自分の判断と言ったものは入ってきません。
そして使い慣れることで逆になんにでも使おうとしていき結果として上記のような個人に依存する部分が育っていかない、もしくは生かせないものとなってしまいます。
こちらの対応策としては
AIを利用する範囲の精査と定期的な評価を行い適切な部分での利用に努めること
そして常にAIの生成結果だけで終わらせずに、そこに自分でフィードバックを与えていくような活用方法をしていくこと
この2点について気を付けていくべきでしょう。
企業でのChatGPTの活用事例
さて、実際に企業でChatGPTを活用している利用方法などを何例かご紹介したいと思います。
メールやコンテンツなどの文章作成・要約・添削
ビジネスメールや依頼書などのメール作成や文章の添削、また渡した文章を要約してもらいそれをもとにリライトコンテンツの生成などの作業が行えます。
言語の機械翻訳
言語をそのまま機械翻訳してもらいつつ、文脈としてはわかりやすいように何度か再生成ができるのでわからない言語の文章を日本語にして理解することができます。
特に情報が海外、英語が多い分野などは実際に英語を学んでいない場合でも理解しやすい翻訳が望めるので便利です。
様々な情報検索
情報収集や検索にも利用できます。ただし、無料プランでは2021年までの情報しか学習していないため、この用途の場合は有料版での利用をお勧めいたします。
プログラミングコード作成
様々な言語に対応して、プログラミングコードを書き出してくれます。
やりたい事や言語をしっかりと指定してあげることで、短時間でプログラムを書ける、またPythonなら「Code interpreter」を利用することで実際の実行結果なども表示されるのでより精度の高い結果を受け取ることが可能です。
デバッグの検証や仕様書の要件確認
上記のコードを作成したときに実行結果やデバッグリストの生成、また別途でプロンプトを駆使することでエンジニアリング仕様書の要件確認や要件定義のリストアップなどを行うことができます。
実際のプロンプト入力フォームでは改行ができないため長文を打つのが難しいですが、一度テキストエディタなどで複雑な条件や詳細な条件を伝えることで可能になり、そのまま再質問を行うことでそれぞれの作業を進められます。
マニュアルや仕様書の叩き台作成
新商品の仕様書文章を渡して、それをもとに顧客向けのマニュアルを作成してもらいます。文章次第ですが7~80点ぐらいの制度の物をたたき台として生成してもらえれば0から作成するより大幅に作業時間を短縮できると思います。
ChatGPT APIとは?
さて、ここまででちらほら出てきましたがChatGPTはAPIを公開していて、無料のおためし後は有料になりますがだれでも利用することが可能です。
このAPIを利用することで
プロンプトを学習に利用されることなく、セキュアにChatGPTの活用が可能になります。
また、外部システムとの連携もできるので何かの文章をトリガーにChatGPTに渡して、その結果の文章を返してもらうことも可能です。
例えば、自然言語を利用したチャットボットもそうですしお客様からのメッセージに対応して自動応答で自然なメールの返信を行う、自サイトのデータに合わせて自動応答をさせるなどができます。
利用するにはOpenAIでChatGPTのアカウントを作成してChatGPTではなくAPIのほうに進みます。
そしてメニューからAPIKeyを取得すればそれで利用可能です。
APIの利用料金については従量課金制となっておりChatGPTに送る文字の単位(トークン)を使った分だけお金がかかる形になっています。
GPT4を使用する場合と従来のAPIを利用する際でもそれぞれ価格が違い
従来のAPIの場合1000トークンあたり$0.002
GPT4のプロンプトを利用する場合1000トークンあたり$0.008
こちらの費用が掛かります。
この文字の計算は英語であれば1文字当たりの金額になるのですが日本語の文章の場合ひらがなが1文字、漢字は2~3文字のカウントをされるので
日本語のほうが想定されるトークン数が多くなります。
また、普通に利用するChatGPTのやり取りは帰ってきた文章に対して引き続きこうしてといったアプローチをすることができますが
APIを利用した場合は以前の文章について引き続きをするためにはそちらでもトークンを利用する必要があります。
数回やり取りを行うと一気にトークンを消費するので注意が必要です。
ChatGPT API連携でできることとは?
ChatGPTのAPIを利用することで実際にできることを紹介していきたいと思います。
Slackに常設のChatGPTAPIBOTを置く
SlackにChatGPTのBOTに質問を投げると返してくれるチャンネルを用意することができます。気軽にSlack上でいろいろな質問等を投げるとそれに対しての返答をすぐに受け取ることができて便利です。
会議の文字起こし、議事録の作成
ChatGPTAPIを利用した会議の文字起こし、議事録への要約ツールというのも出ております。また動画の文字起こしツールがあればそれで生成した文字起こしをもとに自分でChatGPTに文章の整理をしてもらい、そこから会議の内容を要約することも可能です。
GoogleAppScriptでリスト作成&自動でシートに保存
ChatGPTAPIとGoogleAppScriptを組み合わせて利用することで、例えばSEO記事のアイデアを作成してそれをスプレッドシートにリスト化して保存をしていく、等の作業が簡単に行えます。
口コミやレビューの自動返信ができる
ChatGPTとGoogleビジネスプロフィールAPIなど各種APIを利用することで、もらったレビューに自動で返信を生成して、お礼メッセージを送ることが可能です。実際同様のサービスもリリースされ始めています。
チャットボットや会話型エージェントの開発
ChatGPTAPIを利用して自動のチャットボットを作成したり、特定のキャラクターになり切って会話をしてくれたりするような会話型エージェントなど、ChatGPTAPIを利用したサービスの開発がなされているケースもよくあります。
まとめ
ここまですべての内容はChatGPTに書かせましたが、いかがでしたか?
……というのはほんの冗談!
ChatGPTはまだまだ知識に偏りがあったりと完璧な精度を誇るものではありません。
ですが、多くの企業が利用をし始めてこれからぐんぐんと進化していく分野ではないかと思います。
ChatGPTAPIを利用した機能の開発をお考えの方は是非一度ネッコスにお問い合わせください!
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