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直売所をおもしろく


ぶどうが好きか嫌いかで言ったら、めちゃくちゃ好きな方。
夏のボーナスをすべてつぎこむくらいには好き。
あるいはぶどうで太っても後悔しないよう、春先にジムに通って体をととのえるくらいには好き。
ぶどう専用のアカウントを作って携帯ケースをオリジナルカバーにするくらいには好き。

ぶどうに魅せられて、
フルーツ屋の門戸を叩き、今ここにいる。


愛知のぶどうに携わる方々がすごく好きで、
もっと知りたくて今年はまあまあ直売所を回った。

好きだから何を言ってもいいわけではないけれど、あえて言うとやっぱり愛知のぶどうにはわたしはすごく危機を感じている。勝手に。

ぶどうといえば、市場にちゃんと集まって販売しているのは豊橋のものくらいで、あとは各軒直売所や通販を中心に販路を定めているのが愛知のぶどう事情。

家業を継いでぶどう農家になる人が多い中で、買いに来るのはご年配の方が多くなる。

送る先や食べている家族の一員には若い人もいるだろうけど、買いに来るのは圧倒的にご年配の方が多いと思う。

若者がフルーツ離れしていく今、直売所というビジネス自体は時代の変化に合わせて姿かたちを変えねば続いていかないのではと思わせるほど。

本当にフルーツ離れって起きてる?って言いたくなるほど盆にはめちゃくちゃたくさんのお客様があふているけれども。

それでもゆるやかに、世代は変わっていくわけで。

この過渡期だからこそ、次の世代に購入層を橋渡しできるようにもっと直売所にエンタメを。

わたしが直売所を好きなのは、やっぱり人であって。
完成しそうでしてゆかない、ぶどうの毎年の実験と改善の痕跡であって。
市場にはなかなか出回らない面白い品種たちであって。
なかなかそんな素敵なものたちをしっかり発信している直売所なんてないけれど。
それでもどんな品種を植えて、どう育てているかはその園主の本質であって、人生であって、ロマンだと思う。

これからどうしようか、
全く考えていないけど、
もう少しだけぶどうのために生きていたい。

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