空白のわたし(自由律短歌十首)
わたしのものにはちゃんと名前を書くのであなたの表面はきれい
わたしのことをわたしと思っているのはわたしだけなので助けて
何もないかもしれない公園にも僕が居てやっぱなんにもない
電車からずるずるずると人が出てくるプラットホームはまだ夢
ショートケーキのいちご以外をいじめる銀色は屈折 鈍いね
浸透圧の関係でぼくから抜けていくたぶん善いものばかり
わたしにだけ実在する月が毀れる音は変哲なリフレイン
青い花は何を喰って咲くのか貴重なきれいな憂鬱などを
遠くでまろやかそうにしてる 満月かどうかはこっちで決めます
はばたけずに漂う僕の言葉は(意志ではない)たまにちょっと浮く
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