とんかつDJアゲ太郎〜そして伊藤健太郎の必要性について〜

<この記事は2020/11/13に投稿したものの再掲です>

観てきたぞ〜!
出演者の相次ぐ不祥事によって呪われてるとまで言われた映画「とんかつDJアゲ太郎」

ビートマニア世代である私は音楽パートがとても心地よく、ノリノリで楽しんでしまった。(昔流行った音ゲーだよ)

感想が長くなりそうなので目次

とんかつもフロアもアゲられるDJ

結論から言うと、ものすごく面白かった!!
ただただコメディ。楽しかった。

主人公であるとんかつ屋の息子・アゲ太郎の底抜けな明るさ(おバカとも言う)と、身体能力の高さ、そして異常なほどのコミュニケーション力。
一時は自分本位なDJになってしまい、師匠も信頼も失うものの、「とんかつもフロアもアゲられるDJになる!」との宣言通り、様々なことに真摯に向かい合った結果、見事に揚げられ、とんかつDJここに爆誕!!ENDであった。

なんと今回は70代の母親と鑑賞したのだが、初見もいいとこの母もかなり楽しめたようだ。

上映終了までにもう一回観てもいいなと、久しぶりに思えた作品でした。

北村匠海とブラザートム

主演の北村匠海さん。
最近多くの作品に出演されている若手俳優のなかではかなりの注目株さん。彼の作品をきちんと観たことはなかったけれど、名前はよく聞くので、人気な俳優さんなんだなーと思っていた程度だった。(なんなら勝手に、最近流行りの2.5次元俳優さんか?と勘違いしていた。すみません。)

面白い役者さんだな〜!
注目されている理由がなんとなくわかった。
イケメン俳優さんがコメディをやると、どこまで恥ずかしさを捨てて振り切れるかが目玉になってくる。
彼はそれをやり遂げたねえ。

最初は少し頼りなく、世の中をナメていた少年が、未知の世界であるDJに果敢に挑戦して、挫折もしながらも真剣に向き合っていく。
チャラいだけでなく一人前のDJへと成長した主人公の顔つきを、見事に表現していたんじゃないかな。


そしてその父親役であるブラザートム氏。
言葉少なで表情で語る感じがすごく良かったぞ〜!

今までの役柄とちょっと違って、どっしりした貫禄ある父親役だったな。
ブラザートムさんといえば、バラエティ番組でふざけているのをよく見ていたので、最初彼だと気付かず、エンドロールで「あぁ見覚えあると思ったらブラザートムさんだったの!?」と素直に驚いた。

こんな役者さんになってたんだねえ。

伊藤健太郎

そして一番語りたいのが、彼。
公開前日に対人事故を起こし、ましてそれがひき逃げだったと判明し、順風満帆すぎたとこから一気にどん底に落ちてしまった。
事故前日にもテレビで楽しそうなとこを見ていたので、黒スーツで警察署の前で謝罪する姿は、サムネだけでも辛くてニュースは見られなかったな。

ひき逃げ事故については一切擁護する気はないが、やはり彼は良い役者さんだなぁとしみじみしてしまったよ。


今作での役どころは、IT社長を兼業してる大人気DJ。
アゲ太郎はそんなすごい人だとは気付かずに、なんならちょっと上から目線で声をかけてしまう。しかし彼とのちょっとした会話や、目の当たりにしたテクニックに助けられたりしながら、自分なりのDJを模索したアゲ太郎に、まんまと「揚げられたよ」と称賛するのだ。

元気なキャラが多いなかで唯一の「静」だった。そんなに出演シーンは多くないけれど、要所要所でボソっと大事なコメントを残していく名脇役だった。


某声優さんが言っていた。
主人公とか、よく喋る説明役よりも、ちょこっと出てきてボソっと一言言って消える役のほうが難しいのだ、と。
役柄に対しての肉付けができない分、その一言に全部込めないといけない。

伊藤健太郎くんは、それが出来る役者になったんじゃないかな。

彼も若いときから多くの作品に出演しているけれど、私にとって記憶に残っているのはやはり「相棒」だ。
シーズン16のある話で、犯行グループとして警察からマークされる少年三人組のリーダー的役だった。

しかしその少年らは、ある大人たちに脅されて犯行を重ねており、むしろ被害者のような立場だったのだ。
真犯人を告発し、犯行から逃げるために拳銃を手に入れ、凶行へ出ようとしていたとき。
それを突き止めた右京さんらに説得され、真犯人へ向けた銃口を涙ながらに下げるシーンなど、迫真の演技であった。


のちのち「今日から俺は!」などで彼をよく見かけるようになったときに、どうも見覚えがあるな?もしかして??と思って相棒を見返していたときにハッとした。
あの時の少年が、こんな立派に成長したんだなぁと。

今調べたらそれは2017年頃のもので、あれからまだたった3年ほどなんだな。急にしっかりしたなと思った。

「相棒」のときのポテンシャルと、今作での役どころから見るに、彼はやはり良い役者さんだよ。
今回の事故でしばらくは謹慎だろうし、テレビに復帰するのはかなり先になるかもしれない。

でもいつかきっと戻ってこれる。
演劇界には必要な存在だよ。
舞台でもなんでも、ずっと役者は続けてほしいなぁ。

浅香航大

そして個人的に注目しているのが浅香航大さん。
昨年の映画「見えない目撃者」で観てからすっかりファンになってしまい、Twitterをフォローし、彼の出演作をチェックする日々。

「見えない目撃者」では、盲目の主人公(元警察官)をサポートする好青年かと思いきや、残虐な猟奇殺人犯であり、その真相を突き止めんとする主人公をも殺そうと追い詰めたところを逆に射殺されてしまう。

その殺人犯役がもう、凄かった。
最初は本当にただの好青年なのに、裏の顔が超冷酷な鬼のようで、また身体能力も高く、真相を暴こうとする刑事を次々と虐殺していく姿は鳥肌ものだ。

人を殺す演技、その描写は難しいものだろうと思う。
が彼はしっかりと力を入れて、確かに人を殺している感を出したのだ。

知らない役者さんだったのでエンドロールで名前を確認し、すぐに検索した。
こんなに裏表激しい役柄をこなすなんて、これは売れるぞ!すごい俳優さんだ!と友人にまくしたてたあの日を昨日のことのように覚えている。笑

その後私の大好きな「相棒」にも出演され、今回とんかつDJで再会した。

いやぁ素晴らしかったな!!!


端正なお顔立ちとコメディ演技とのギャップがたまらない。
なんでもやりこなしますねぇ、彼は。
今回は金髪でちょっとチャラい?ヤンキーぽい?見た目ながらも童貞感が漂う(笑)面白い役だった。


ちょっと鑑賞してから時間が経ってしまったのであれだな。
うまくまとめられなくなっちゃったな。

ともかく、想像してた以上にとんかつDJアゲ太郎は面白かったし、浅香航大をよろしくな!ってことで。
じゃーな!

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