(15)1586年 坂口館(やかた)
小説「大村前奏曲(プレリュード)」序章 Vol.15
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「お隣さん、で良いのう。二、三日顔を見んかったがお加減はどうじゃ。」
「頭の痛みがぶり返してはきています。でもまだ純忠公としてやらねばならないことが。」
「あまり無理なさるな。キリシタンのこともいろいろ思案したがいずれ領内の者は真宗に改宗させる。拒む者も大勢いる居るだろうからその者たちは松浦や島原に逃がそうと思う。そのことはあなた様から言われる前からも考えておった。いつ秀