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オークス回顧

あ〜〜〜〜〜〜!
いいレースだった〜〜!
はあぁ〜…

はっ、すみません。
こんにちは、競馬ライターのエルです。
思わず気持ちが入ってしまいました。気を取り直して回顧いきます。

有力馬解説はこちら

レース回顧

牝馬の世代の頂点を決める戦いがはじまります。
舞台は東京競馬場2400m。馬場状態は金曜までの雨の影響はなく、良馬場発表となっています。これまでのレースでレコードに近いタイムが出ていますので、良好状態が伺えます。

さて、ほとんどの馬が経験のない距離です。これを克服し、樫の女王の座につくのはどの馬でしょうか。
今年は桜花賞を勝ち、3戦3勝と無敗でオークスへ挑むデアリングタクトが人気の中心となっています。
もしここで勝てば63年振りの快挙、歴史に名を残せるか。鞍上の松山騎手は折り合いがうまくいけば、とレース前にコメントを残していました。能力は足りるが、メンタル面が心配と読み替えるところでしょうか。

レース発送前、パドックではデキのよかったデアリングタクトですが、本馬場入場では一転して、最後の入場、しかも、ゆっくりと……。
馬にも緊張感が伝わるのか、発汗もあり、やや気負ってる様子。まずはゲートを出るのか…。
心配になってきます。

無観客のスタンドにG1のファンファーレが鳴り響きます。
あまり慣れたくはないですが、お馴染みの光景となってきました。

スタートは一斉にゲートを出ます。
が、⑪リリーピュアハートが躓いて、ダッシュがつきません。
注目のデアリングタクトは好スタートといえるのではないでしょうか。いつもの後方待機ではなく、出たなりに流れに合わせてついていっています。若干、口を割り、ご機嫌ナナメな印象的です。

先頭はスマイルカナ。予定通り、ハナを切る展開になりました。
1コーナーに向かって外からかぶさるように2番手に向かうのは⑯ウインマリリン。2コーナーに向かうころにはスマイルカナは3馬身ほど差をつけて逃げます。やや掛かり加減で、消耗が気になります。
2番手変わらず単独でウインマリリン、2馬身離れて内に②クラヴァシュドール、外に③アブレイズが並んでいます。
その後ろに3頭、⑦ウインマイティ―、⑤ホウオウピースフル、⑭フィオリキアリ。一馬身離れてまた3頭、内に⑩ミヤマザクラ、真ん中⑬ウーマンズハート、外⑰マルターズディオサが並んでいます。

先頭のスマイルカナが1000m通過します。タイムは59秒8、やや平均ペースでしょうか。

馬群の後方集団は単独で⑥リアアメリアを先頭に1馬身離れて、内に④デアリングタクト、真ん中遅れ気味に①デゼル、外は⑨インターミッション。
注目のデアリングタクトは2番人気デゼルとほぼ並んだ格好です。
この時点のデアリングタクトは落ち着いており、レース前の不安は払拭されそうな気配が漂います。しかし、先頭までざっと15馬身ほど。ここからどんな競馬を見せるのか。
最後方は⑪リリーピュアハート、⑱サンクテュエール、⑫マジックキャッスルと続き、⑮チェーンオブラブがシンガリ(一番後ろ)です。

スマイルカナは順調に3コーナーへ。後続は徐々に動き出していきます。
しかし、デアリングタクトはまだ動かない。
4コーナー、スマイルカナのリードは1馬身。だいぶキツくなってきたようです。2番手だった、ウインマリリンは淡々と追走。外からアブレイズ、ホウオウピースフルが手応えよく直線に向かってきます。
デアリングタクトは進路を馬場の真ん中にとりましたが中団馬群の中、前の馬が壁になり、外からリアアメリアに進路をふさがれ、差を詰められません。デゼルは大外をマクってきますが、どうでしょうか。

直線の攻防。残り400m。スマイルカナが頑張って粘っていましたが、ここで下がっていきます。アブレイズとウインマイティ―が先頭争いか、と思われたところで最内からスマイルカナをかわして、ウインマリリンの伸びがいい。アブレイズは下がっていく。

デアリングタクトはようやくエンジン全開、馬群をさばいて、伸びてきた。しかし、まだ先頭とは差がある。残り200m。
先頭はウインマイティ―。内からウインマリリンが伸びてきて、交わす勢い。ウインマイティ―も粘る。ウインの2頭が先頭争い。この2頭で決まるのか、と思われたその時、

強烈な脚で追い込んでくるのはデアリングタクト!

ウインの2頭まで、届くか、あと50m。

一歩走るごとに差は埋まり、あっという間に2頭を飲み込み、その勢いのままゴールイン!

デアリングタクト、無敗の二冠達成です。
2着はウインマリリン、3着ウインマイティ―。

松山騎手「今日は馬に助けられました」(勝利後のインタビューより)
もうダメかと思われたところからの一気の差し切り勝ち、勝ち馬の能力をみせつけられるようなレースとなりました。

レースのポイント

スマイルカナが予定通り逃げましたが、ペースは前半1000mまではそこそこのタイムでそれほど速くもなく、走破時計から考えれば後半はゆったりし、高速馬場なのに、ペースが遅いという現象が起きていたようでした。
スマイルカナを追いかけていた2番手集団は、壊滅。人気のクラヴァシュドールもこの中にいました。ただ唯一、ウインマリリンだけが2番手ポジションのまま、最後の直線で伸びることができました。多くの先行馬が沈む中、タフさを発揮できたのだと思います。
そして、勝ったデアリングタクト。
スタートから中盤まで折り合いもあやしく、消耗して伸びない負けパターンかなと、4コーナーまで本当に思いました。しかも馬群が壁になり、これでは自慢の末脚は発揮できない。先頭までは10馬身近くありました。
しかし、ゴール前の残り200mから一気に加速。
外の進路が確保できないとみるや、すぐさま内に切り替え、デアリングタクト自体も素直に反応して瞬く間に飛び出してくる。
負けたかも、が、すぐにこれは勝てると拳を握る展開に。
ゴール前は思わず「差せ〜!」と叫びたくなるような劇的な差し切り勝ち。
終わってみれば、あまりに強烈な勝ち方をしたデアリングタクトの存在が浮き彫りになるレースでした。
2着ウインマリリン。息子の代打でお父さんが好騎乗で2着確保というのがたまらないですね。流石です…。

予想の結果は……?

◎デアリングタクト……1着!

やったーーー!当たったー!

と思ったのは束の間、

1着◎デアリングタクト
2着 ウインマリリン
3着 ウインマイティー
4着 リアアメリア
5着△マジックキャッスル

2着以下はカスリもしない。
馬券は全然ダメでした……。
展開の読み違いですね。

それにしても、デアリングタクトはすごかったです。
無敗の牝馬二冠、おめでとうございます。
松山騎手とのコンビというのが良いです。
秋からの活躍にも期待したいです。

ついにダービーです

さて…次回はついに日本ダービー。

皐月賞はコントレイルとサリオスの追い比べがマッチレースの体でした。

ダービーも無敗でコントレイルが勝つのか、はたまたサリオスが雪辱するのか、もしかしたら他の馬の逆襲があるのか。

また有力馬解説書くのでよかったら読んでみてくださいね。
それではまた〜。

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