能登半島地震発生メカニズム…液状化現象が多いワケ
今回の能登半島地震では、新潟から能登半島にかけての『液状化現象』が多くの被害をもたらせている。
この稿では、この『液状化現象』について少し整理をしてみたい。
実は、日本海沿いには『砂丘』と呼ばれる地域が多い。現在では、都市化が進むにつれ、表土で覆われてきたために外見からは『砂の層』はほとんど見えずに、一見すると他の地域の土地と見分けはつきにくい。
そこで砂浜の長さで色分けして地図上(下記)に図示する(若干見えづらいが)と,長い砂浜は北部日本海沿岸に多く,西部で は石川県と鳥取県に多い傾向が見てとれる。
それでは、これらの砂浜の地層について見てみる。
下記は島根県益田市についてである。
それでは、益田市の砂浜の地層について見てみる。
是から分かるように、表土の下には砂丘砂が数十センチメートルにわたり存在する。
この砂丘帯と液状化については、一つの例として新潟県で
『新潟砂丘の辺縁部で液状化多発、専門家が見た能登半島地震被害』
という記事(日経クロステック)が次のように示している。
「震度5強を観測した新潟市内では、強い揺れにより地面から砂や水などが噴き出す液状化現象によって、地盤が陥没したり、建物が傾いたりする被害が広範囲に発生した」
と報告されている。
この砂丘は、日本海沿岸に広く分布している。
新潟については、下図のように海岸線に沿って黄色で示された砂丘地帯が広がっている(2000年前)。
北陸地方について見れば、下図のように海岸線に沿って砂丘が連なっている。
以上のように、日本海沿岸に広く分布する砂丘地帯が、こん回の能登半島地震で被害を大きくしている『液状化現象』と繋がっていることは明白である。
では、なぜ日本海の沿岸地域に広く砂丘地帯が分布するのか?
これを次のテーマとして挑んでみたい。
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