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H3失敗の闇:原因は、①第2段エンジン点火装置のショート②通電時の過剰な電流発生③制御装置内部過剰な電流…これらは、現象であって『原因』ではない

 文部科学省の有識者会議は26日、原因究明や再発防止策を盛り込んだ報告書をまとめた。『有識者会議』の発表は、原因について、〈1〉第2段エンジン点火装置内部でのショート〈2〉同装置への通電時の過剰な電流の発生〈3〉第2段エンジン制御装置内部での過剰な電流――の三つが考えられるとした。しかし一つには絞れなかったため、三つ全てに対策を行う。
 何か変だね。
 挙げた『原因』と称するものは、すべて(分からない原因から引き起こされた)現象である。
 要は、設計・開発・試験・打ち上げを実行した者達には、原因が特定できないという異常な事態である。
 現象を特定したが、原因については全く不明という、かつての日本の製品開発においては見られなかった当事者能力の欠落が著しい。
 開発において、失敗するのは仕方のないことである。
 しかし自分たちの設計・製造したものに何が起きたか・・その原因すら特定できないというのは明らかに不適格者である。
 このような報告しかできない開発者の報告を丸呑みする『有識者会議』とは何のために存在するのか、甚だ疑問であり、宇宙開発に貢献しないし、意味のある『会議』とは、到底思えない。

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