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12/23公開の映画『そばかす』、主演の三浦透子さん登壇の舞台挨拶付き試写へ。

12/23公開、玉田真也監督、アサダアツシ脚本の映画『そばかす』。主演の三浦透子さん登壇の舞台挨拶付き試写へ。まず、め~てれの60周年企画「(not)HEROINE movie」シリーズという点で、すでに私の中では面白い予想100%だったのです。なぜならこのシリーズは、派手な出来事は起こらない。淡々と普通の人たちの日々の暮らしで起こる会話を映し出しながら、確実に、ガッチガチに固まった人の固定観念や言葉巧みなのにそれって責任逃れじゃないの?というセリフをバンバン入れてきて、確実に、そうそれ、そういうとこだよ!と狙い撃ちしているからです。本当に群像劇、会話劇としてすさまじく良いのです。

そんなシリーズに、魅力的な瞳とどっしり落ち着いた声の持ち主である三浦透子という役者を、今回はあてがきで仕掛けてきた!もう絶対面白いですよ、これは。

そして。観てきました。ほんとにおもしろかった。三浦さんが演じるのは、恋愛をしたことがないし、性的な感情もないわかない「アロマンティック/アセクシュアル」の女性。結婚しない娘が心配で母親は無理やりお見合いをセッティングするし、家では早く結婚しなさいと言われまくるのでちょっと他人事ではありません(遠い目)。。。

ただただ、自分の人生はそのままで楽しくて、それをわかってもらいたいのだけど…と思う主人公。そこに、いろんな立ち位置の人が絡んできます。

中でも最高のカップリングだったのは、元AV女優で議員の娘という役を演じた前田敦子!二人が一緒にいると、どこかコミカルで、すごく良かった。今後はぜひ一緒にコメディ映画をやってほしいくらいです。

三浦さんは舞台挨拶の中で「これは誰にでも当てはまる映画。自分が普段思っていることを理解してくれる人がいたらうれしいですよね」という話をしていて。自分と人との距離感覚が結構私自身に似ていたので、共感するところもいっぱいありました。

「男って、女って、この人ってこうでしょ?」決めつけで、自分の中の感情を理解してもらえるのかどうかというのは、とても大変な作業で。カテゴリーを作ってしまうと今度はそれが枠組みとなってしまうこともあるし。

でも今作は、それを客観的に見せてくれた。時に周りとの認識がちぐはぐで、笑ってしまう場面も多かったので決してシリアスな展開ではありません。

ただただ、自分のことを、一生懸命他人に説明しようと足を大地に付けてふんばる女性が、風通しの悪い人生のなかで、どんなふうに風穴を探していくのか、見つけられるのか、どんな人と出会うのか見を届けるというすばらしくよい映画です。そして、こんな気持ちで生きている存在が社会の中にいる、ということを知る物語にもなる。

主題歌も三浦透子印なのですが、すんごい声がいい!ほんとに声がいい!

作品はあてがき、単独初主演、自分の歌活動として主題歌を歌う。まさに、三浦透子のための作品です。
三浦透子という役者は、無機質な物の中に、さっと血流を呼び込む人だなと思ってます。『ドライブ・マイ・カー』はその最たるもので、彼女が出たとたんに、急に現実味を帯びて、あ!人間が現れた!と思った。それまでの無機質な画面に、人が現れた!口数が少ないのに!って思いましたから。ドラマの『エルピス』でも、人間として存在してるでしょ?

この作品、劇中に、めちゃくちゃ食事シーンが出るんですよ。昨日観た人、絶対帰り道にラーメンと餃子食べにいってるよね。私も行ったよ!神座いったのよ。どんぶりいっぱいのラーメンをたべて、幸せだったよ。

というわけで、公開を待つ!

https://notheroinemovies.com/sobakasu/

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