詩/見晴台
見晴台
いろんな波が寄せて来る
特別な人になろうとしてもいい
普通でいようとしてもいい
生き残れなくても
正しくありたいと思ってもいい
悪を重ねても
生き残ろうとしてもいい
裏切られると相手を憎むのに
手を差し伸べてもいい
既に激流を渡り終えて何の見返りも求めず
ただ与えてもいい
苦悩の末に見ぬ振りをしてもいい
無感動にやり過ごしてもいい
あきらめる
というやり方で
世界を受け入れる方法もある
いずれ死に逝くことだけを心にとめて
こう歌おうとか
ああ歌おうとかをやめて
僕はただ歌っていよう
夜の海を眺めながら
2003年7月
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