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食べる事は大変です⑦

 前回、十二指腸の先、小腸の構造を話しました。

 今回からは、その機能の話に変わってきます。

 小腸の機能としては、食べ物を送る事と、栄養の吸収です。

 まず、送る事に関して、
 消化管全体でそうですが、消化管の壁は平滑筋という、人の意思とは関係なく、自動的に動く筋肉で出来ています。消化管ではそれらの筋肉が自動的に、丁度よく動いて、食べ物を先に送ります。
 蠕動運動です。

 次は吸収。
 吸収は、栄養分が小腸の内側の壁を通り抜けて血管に入る事です。
 小腸の内側には、腸の表面に存在する上皮細胞があり、それらが内側に出っ張っていて、まるで絨毯の毛のように腸管内側の全体を覆っています。これを絨毛と言います。
 絨毛を顕微鏡で見ると、一層の上皮細胞で覆われた毛みたいな出っ張りの中に、血管やリンパ液を流すリンパ管(絨毛部分では乳び管と呼びます。)があり、腸管内から上皮細胞を通り抜けて来た栄養素が、血液やリンパ液に取り込まれ、体全体に流れます。
 さらに、小腸には、外敵から体を守ったり、アレルギー反応を起こす免疫の機能もあり、絨毛の間にある小さな窪みのパイエル板や、絨毛の中で、上皮細胞の下の、血管とかがある場所には、多くの免疫を担う細胞が仕事をしています。

 こんな小腸から、栄養が取り込まれます。

 次回は、いよいよ栄養の吸収です。

ちょっと詳しい小腸の構造
https://www.chugai-pharm.co.jp/ptn/medicine/karada/karada016.html

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