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ルヴァン杯の概要について

おさらい

 Jリーグにおける公式戦が、2/16のルヴァン杯で開幕する。

 2017年にJリーグカップの名称がルヴァン杯に変更されて以降、ACL本戦を闘っていたため、グループステージからは参加していなかった鹿島アントラーズ。

 今年は、ACLのプレーオフ敗退によりACL本戦に参加かなわず、ルヴァン杯のグループステージからの参加となった。そもそも「どういった大会の流れなのか」という点について、改めて確認したい。

大会の流れ

大会の流れは以下のとおり。

①グループステージ(GS)➡②プレーオフステージ(PO)➡③プライムステージ(PS)の順で進行していく。

①グループステージ(GS)
ACLに参加しないJ1の15チームと松本山雅(昨年度J1で17位)の16チームを4つのグループに組み分け。

・グループでホーム&アウェイ方式の総当たり戦を実施。(計6試合)

・各グループ上位2位までの8チームと3位の4チームのなかで、勝点、得失点差、得点数の優先順位で上位2チームとなる合計10チームがプレーオフステージに進出。
②プレーオフステージ(PO)
・GSを勝ち上がった10チームで組み分けし、ペアとなったチームとホーム&アウェイ方式で対戦。(2試合)

・プレーオフ勝者5チームがプライムステージに進出。
③プライムステージ(PS)
・ACL参加3チームとPO勝者5チームの計8チームでホーム&アウェイ方式のトーナメントを闘っていき、優勝チームを決定。

 大会形式はほとんどACLと同様であるが、GSからベスト8の間で進出チーム数の調整の観点で、POが設定されている。
 また、今年はウチがACLに出ない影響で、3位チームでも上位2つがPOステージに進出するチャンスが生まれた。プレーオフとは不吉な響きだが、組み合わせも含めて楽しんでいきたい。
 ベスト8のPSの前にトーナメントのオープンドローなどのイベントがあり、ここからが本番といった感じ。実質はGSを勝ち上がれば、その後は準決勝までホーム&アウェイ方式となる。決勝のみワンマッチで決する。

ルヴァン杯の特色

ルヴァン杯は以下の特色がある。

①Jリーグと並行してミッドウイークに試合があるため、若手選手が起用される機会が多いと言われる。
②21歳以下の選手を1名以上先発に含めるという独自ルールあり。
但し、以下の場合は出場義務を負わない
・対象選手1名以上が日本代表試合または日本代表活動(ただしA 代表またはU19以上のカテゴリーの日本代表に限る)に招集され、試合日に不在の場合
・対象選手が試合エントリー後の怪我等のやむを得ない理由により出場ができない場合
③活躍した21歳以下の選手 1 名に、ニューヒーロー賞を贈呈。

 したがって、ルヴァン杯は21歳以下の選手を1名以上先発に含める必要があり、リーグ戦と並行してミッドウイークに試合日が設定されているため、若手の積極的な登用が求められる大会となっている。
 鹿島もU21だと沖、関川、佐々木、荒木、松村、染野、山田と楽しみな選手が多い。今季のチームはザーゴのもと若手を育て、試合に絡めていくことについてポジティブに取り組んでくれそうだ。ACLを逃したのは痛いが、これを好機としてチーム作りにつなげていってほしいと思う。

GSの状況

2020大会の組み分けは以下のとおりとなった。

・Aグループ
鹿島 川崎 名古屋 清水
3位 4位 13位 12位

・Bグループ
C大阪 仙台  浦和  松本
5位  11位 14位 17位

・Cグループ
札幌  広島 鳥栖  横浜FC
10位 6位 15位 J2 2位

・Dグループ
大分 G大阪 湘南  柏
9位 7位  16位 J2 1位

 昨シーズン準決勝で完敗した川崎にいきなりリベンジのチャンスだ。ザーゴのチョイスや戦術の浸透がどうすすんでいくかなど、この大会をどのように闘っていくかという点が興味深い。

 この大会の最初のミッションは、若手を登用し、ザーゴの戦い方をチームにしみこませながらGS2位以内とPOの勝ち上がりを目指すということ。

今シーズンの見どころ

 今シーズンに限っては東京五輪を7月に控えているため、ルヴァン杯で五輪代表候補組の活躍が多くみられるだろう。
 そもそも五輪代表候補に海外組が多く、J1でもスタメン級でないと厳しいと思われる節もあるが、ここはアピールのチャンス。

 鹿島では杉岡、町田、上田などが候補になる。対戦相手では川崎の田中碧、旗手、三苫などがおり、名古屋には相馬、清水には岡崎、立田などの候補者がおり目が離せない。

 五輪代表をかけて候補者たちがバチバチやりあい、成長していく様を注目していきたい。本当に楽しみだ。

ACLの影響

 少し懸念されるのがコロナウイルスの影響だ。
 実際、ACLも日程面で変更があり、不透明な状況。東京五輪への影響についても議論されている。
 事態を見守っていくしかないが、国内で感染が広がった場合には、リーグ戦などにも影響がでてくることが懸念される。被害が最小限にとどまることを願っている。