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1998 ~ 2024        16

#創作大賞2024 #恋愛小説部門

16
結婚してから26年になる。
3人の子供がいる。
子育てとは自分の芸術作品のようではないかと思う。大切に壊さないように丁寧に時間をかけて創り上げる。こんな風にしたいと思うように、こんな風に仕上げたいと思うように。悩んで手を止めて、時間を置いて眺めなおして、また制作に戻る。間違った色を付けたら塗り直しもする。周りの意見に耳を傾けて、時間を惜しまず費やして、決して諦めずに続ける。気がつけば美しい芸術が目の前に広がる。美しくなった自分の芸術作品を眺めながらまだある人生を過ごす事を一つの幸福と呼ぶのではないかと思う。
芸術は常に両論賛否を浴びせられる。誰かには美しく見え、誰かには違って見える。
いつの日か、誰かが目を止めて見つけるだろう。私たちと同じようにこの上なく大切に大事に愛してくれるだろうと願う。
そして子供達も同じように見つけるだろう。
私はあまり詩というものに興味がなく特に感動を感じたことはなかった。そういうタイプではない。でも結婚の花向けてとして主人の友人から贈られたものをひどく気に入っている。誰かを愛おしく大切に思うとはこういうことだと思う。
ドイツ語で書かれたものを彼女は本来の美しさを失わないように丁寧に英語に変えて贈ってくれた。私はそれを同じ様に丁寧に日本語にしたいと思う。
私はこれを子供たちが結婚するときに贈ると決めている
 
 
 
 
 
毎朝起きて毎夜寝る前に想う
 
愛する人が言った
彼は私が必要だと

だから
どこへ行くときも
気をつけて
雨粒にあたるのも
怖くなった
それらが私を傷つけつけるかもしれない
 


自分を大切にする事が愛する人を大切にすることになる。
自分を大切にできない人は誰のことも幸せにできない。
繊細で何が起こるかわからない毎日を大切に行きなさい。
 
当然ながら100人いれば100通りの見かたと考え方がある。
私はこの詩が美しいと思った。


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