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1998 ~ 2024        14

#創作大賞2024 #恋愛小説部門

14
私は彼が亡くなった一年後結婚した。

色々と思いを巡らせた人もいただろう。

あの悲しみを考えれば怖いものなど何もなく出来ない事など何もないと思った。幸せでなくてもいい、静かに生きていこうとした頃に主人に出逢った。
主人は普通で小さいことにも宝くじが当たったかのように感動する。
心がきれいで繊細で噓がなくて誰にでも平等に優しい。毎日が精一杯で限りなく前向きだ。そんな主人が眩しくてキラキラして見えた。違う世界に暮らしている人のように思えた。
こんな人生があるのかと思った。
この人のような人生が私にも送れるのかと思った。
ここから立ち上がってこの人がいる世界で幸せになってみたいと思った。

この人は、こんな私に一緒に幸せになりましょうと言った楽天家です。

もうその彼はいなくて
あなたの人生はこれからもつづくのだからと言った。


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