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同人サークル活動での本当にあった怖い話(実体験)9.不測の事態

さて、今まで人怖な話ばかりしてきた「同人サークル活動での本当にあった怖い話(実体験)」ですが、サークル活動中の怖い話はそれだけではないと初心に帰りまして、本日お送り致しますは不測の事態、不慮の事故な怖い話です。

サークルされていらっしゃる方の場合、あり得る、起こり得る、何なら体験した事あるかもな事故なので、本日もみなさんの心胆を寒からしめたく思います。

因みに前回の話「同人サークル活動での本当にあった怖い話(実体験)8.釣り銭事件」はこちらです。



あれはとある冬

私は友人のサークルの売り子として、イベント参加しました。
サークル主は友人なので、申込みも全て友人が行いましたが、友人が遠方の人なので、サークルチケットは事前に郵送で受け取っていました。
細々と事前にDMなどで打ち合わせもし、サークル入場時間前にイベント会場で待ち合わせして一緒に入場する約束を取り付け、いざイベント当日を迎えました。

イベント当日
待ち合わせ場所に着きました。
友人が来ません。
時間がどんどん過ぎていきます。
友人が来ません
DM、LINE、電話など、ありとあらゆる連絡を送ります。
友人からの返事がありません。
友人が来ません。


友人が来ません。

焦ります。

そうこうしている間にサークル入場時間が開始します。
因みにサークル入場時間も限られているため、サークルチケットがあっても、この入場時間枠を過ぎると一般の兼ね合いもあり、サークル入場ができなくなります。

新刊など事前搬入の荷物の受け取りや、新刊のチェック、スペースの設営を考えると、もう入場しないといけない時間が迫ってきています。

決断を迫られます。

兎に角サークル主である友人宛に、DMとLINEで「先に入場して準備をしておく」とメッセージし、電話は留守番電話にならなかったので、何度か着信入れつつ、サークル入場しました。


サークル主不在の設営

スペースにきましたが、やはり友人は来ていません。

めちゃくちゃ焦ります。

しかし売り子をする事は事前に依頼されていたので、新刊の数とか値段とかはわかっているので、兎に角事前搬入の荷物(新刊など)を代理で受け取り、スタッフの方に新刊チェックして貰ったり、あるものだけで仮の設営(持っていた筆記具であるだけの本の値札を作って並べたり)をしたり、何とかこう、見栄えは悪いのですが、イベント開始迄に設営ができました。

そしてイベント開場しましたが、友人はまだ来ません。
連絡もありません。

因みにここで補足しますが、友人は公私ともに長い付き合いの友人なので、バックレたり等は疑う余地はない人です。
というか、新刊も搬入の荷物も届いているので、連絡もなく来ない筈はないのです。
だからこそ、当時は不慮の事故等が頭をよぎり、めちゃくちゃ心細かったです。
しかし事前に打ち合わせをし、売り子を依頼されたからにはやり遂げるんだとなり、「ここにある新刊や既刊だけでも頒布するぞ」と一人意気込んでおりました。

幸い開場すぐにお客さんは来ず、何なら隣近所のサークルさん(顔見知り)が(私がサークル主不在で連絡がつかないと話をしたのもあり)何くれとなく気にかけて、励ましの声をかけてくれました。
同じ同好の腐女子の優しさが心に染みました。



開場から30分後

少し肝が座ってきたので、隣のスペースの人と雑談をしていたら、人混みの中を急ぎかき分け、大荷物をガラガラと引きずりながら友人があらわれました。

私「友人!!!!
友人「聖龍。さん!本当に!本当にごめん!!!!荷物多くて車で搬入しようとしたら渋滞して!駐車場が空いてなくて!!!」
私「いいよいいよ!無事でよかった!
友人「連絡できなくてごめんね!携帯充電切れて!充電器も忘れてて連絡できなく!あああ本当にごめん!!ごめんねええええ!!!」
私「いいよ!!無事でよかったよお!!!兎に角落ち着いて、それからちゃんと設営しよう!」
友人「ありがとう!ごめんねええ!!!

感動の対面

わあわあぎゃあぎゃあ騒ぎつつ、謝りつつ、宥めつつ、友人は渋滞による遅刻、携帯電話の充電切れ、充電器の忘れ物と、本当にありとあらゆる不慮の事故が重なりまくり、こんな不測の事態になった訳でした。

心配してくれていた周囲のスペースのみなさんにも報告とお礼と謝罪をしつつ、結局開場から1時間後にようやく(友人が手搬入した在庫も含めて)正式な設営が完了し、無事スペースが開けました。

後は一通りいつも通りのイベントだったのですが、私は書いた通りの不安でしたが、私に連絡できない状態で遅刻をしてしまった友人の心情も、めちゃくちゃ不安だった事がわかるので「ごめんなさい」と謝罪されましたが「結果良ければ全て良しだよ」とお互いに健闘を称え合いました。



困った時はお互い様

この友人とはこの後も何度か合体でスペースを申し込んだり、売り子を依頼されたり、今もとても仲良くしている友人なのでが、そんな友人と合体サークルで申し込みをしたあるイベントで、今度は私が急遽イベント欠席になる事がありました。

これはちょうどコロナの感染拡大とかの時期で、緊急事態宣言ではないにしろ、仕事の関係もあり、参加か欠席か悩みに悩んでイベント参加を見送ったのですが、悩みに悩んだせいで欠席の決断がイベント開始一週間前くらいになってしまいました。

友人にも欠席を伝えて、「残念だけど今は仕方ないよね」と労わられました。

私の欠席決断後、私はSNSなどで欠席を一通り連絡しましたが、見過ごされる可能性もあり、スペースに来られるかも知れない方に申し訳なく思っていた所、友人がイベント当日、欠席の私の代わりに私のスペースで「欠席の告知札」を書いて置いてくれたり、私の通販の宣伝をしてくれたりと、色々と動いて助けてくれました。

イベント当日にリアルタイムでお知らせしてくれて、とてもありがたいとなり、困った時や不測の事態の時はお互い様だなあとなりました。



最後に

イベントに参加すると、不測の事態は絶対に起こり得ます。
と言うかご覧の通り起こりました。
悪気や悪意等なくとも、どんなにしっかりした人でもこんな事故は起こり得ます。
そんな時にどれだけ不安になるか、そしてそんな時に助けてくれる人がどんなにありがたいか、そんな実感をした体験談でした。

私はここにまだ書ききれない程に人間不信になる体験を山としてきたのですが、反面、こんな風に信頼できる友人との相互扶助、切磋琢磨な関係、優しさと有り難みを感じる体験も山としておりますので、お陰でどうにかこうにか未だに同人サークル活動を続けてきております。

まあでも肝が冷える事はこんな感じで大なり小なりイベント参加時にはありますので、自分にも起こり得るを念頭に、みなさんもよき同人サークル活動なさって下さい。
そして今回思い返して書きましたが、やっぱりあの時は心細過ぎて死ぬかと思いました。
友人無事で本当に良かった!

そんな「同人サークル活動での本当にあった怖い話(実体験)」でした!

次回「同人サークル活動での本当にあった怖い話(実体験)10.スペース前占拠」になります。
どうぞお楽しみに!

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