ホームスクーリングに移行しました
「おうちで勉強したい。」
ぶっちゃけ、青天の霹靂だった。
ムスメ氏は時々疲れて学校をお休みすることがあって、10日ほど前にも朝が起きづらく、「有給休暇をとりますか?」と聞いたら「とる」と言うので一足先に冬休みの休暇状態になっていた。ちょうど三者懇談の予定があったので、「これからのこと、先生に何てお伝えしておく?」と聞いたところの、迷いのない上記おことば。
えっそれってそのつまりあの・・・学校へはもう行かないってこと?でももう洛風中学(不登校の子どもたちのための京都市の公立中学)の申込も締め切られちゃってるんだけど・・・えっ洛風も行かない?えっ。おうちで勉強したい?あぁそう・・・
ムスメ氏のゆるぎない決意に、戸惑いを隠せないハハ。何かトラブルが隠れているんじゃないかという懸念もあるのでしつこく確認したのだが、「友達も好き。クラスも明るくて好き。○○先生(担任)でよかった。特に何かあったわけではない。」とのこと。じゃあなんで?と余計理解に苦しむのだけれども、「おうちで勉強する」という意志はかたかった。以前に「勝手に留年方式~ところてん禁止条例~」という記事でお伝えをしたけれども、我が家は中学卒業程度の基礎学力テストをクリアしなければ留年する(進学させない)システムを採用しているので、そのことも改めて確認した。「学校へ行っていれば自然と勉強させてもらえるけれど、おうちで勉強するっていうことは全部自分で計画をたててやっていかないといけないんだよ。大変かもしれないよ。」とも伝えたが、「分かってる。自分でする。」とキッパリ。往生際悪く「お友だちとか、部活とか、そういうの全部なしにしていいの?」と聞いてみるが、「友達はいっぱいいるし♡」と朗らか。
それならもう、反対する理由はどこにもない・・・よね?たぶん。
斬新すぎて分かんないけど、
がんばれ。
がんばろう。
ということで先生にも自分で伝え、本当にありがたいことに先生も本人の決意に寄り添って下さり、ホームスクーリングに移行することになった。
急展開すぎて私も気持ちが整理できずにいたんだけれども、先ほどムスメ氏に「ホームスクーリングになりましたってnoteに書いていい?」と聞くと、顔をぱっと輝かせて「いいよいいよー。書いてー。」と言った。すごく嬉しそうなので「何か書いてほしいことある?」と聞いてみると、「えー!ちょっと待ってー。」としばし考えてからこう言いました。
「これから家で勉強するのも大変だと思うけど、自分のしたい勉強の方法だから頑張ります!みんなも好きな方法で勉強してね♡」
・・・
めっちゃ前向き!!!
そっか、そうなのかぁ・・・
心からの前向きな選択だったんだね。
俄かには信じ難かったけれども、そういうことなのね。
そんならもう、まだない道をともに切り拓いていこうぞ。
確かに一日学校へ行って、(ゆるい部活ながら)部活をして、帰ってきたらクタクタの様子だった。声をかければ夜に渋々勉強をすることもあったけれども、あんまり余裕がなさそうではあった。テスト勉強も全部をこなすことはできずに、よかったり悪かったり。期末テストでは数学がさんざんで、さすがに気落ちしていていた。私がまたガチでテスト問題を解いてみたところ、老化もあると思うんだけど時間が足りなくてまるまる4問解き残し、そこで点数をつけたら77点。(自分の名誉のために・・・+10分で最後までたどり着き全クリはできた)歯ぎしりしたいくらい悔しかった・・・という私の話はどうでもよくて、テスト慣れしていなかったらとても高得点は望めないようなテストで、我が子を不憫に思った。その後全然できていなかった方程式の文章題(割合)に時間をかけて取り組み、最初はできなくて涙涙だったがようやく最近手応えを感じ始めたようで、「お母さん、問題ちょうだい」と言って自ら解いては「できた!」と喜んでいる。ものすごい時間はかかっているけれども、デキナイんじゃなくて、自分なりの方法でやればデキルのだ。でもこうして時間をかけられたのは学校をお休みしていたからでもあり、そしてこうしている間に授業は先へ先へとどんどん進んでいっている(のだろうと思う)。彼女のペースと学校のペースが合っていないということ、そのため結果に結びつかないこと(それによって自尊心が削られる)、でも自分のペースでやれば「できた!」「分かる!」が手に入ったこと、こうした経験がもしかしたら「おうちで勉強したい」につながっているのかもしれない。
期末テストは教科数も多く、本人なりに頑張っていたけれども今回社会のテスト勉強がほとんど手つかずだった。もちろん点数もとれなかったので復習をすることに。(我が家ではテストは習熟度の確認の意味しかないので、できなかったところは復習。)はじめは教科書のまとめなどを提案していたのだけれども、彼女の認知特性的には動画授業の視聴のほうがいいだろうと考え、eboard(無料)でテスト範囲の単元の授業を聞くようにすすめた。全部の視聴が終わってもう一度(期末)テストを解き直したら、8割以上点数がとれていた。2度目の試験だということもあるけれども、これだって「やればデキル」証しだと思う。しかも動画授業なんて1回10分くらいで各単元30~40分くらいしかかからない。自分の特性に合い、必要最低限のことを学ぶ程度だったら動画授業は効率がいいよなぁと思った。結局「どう時間を使うか」という問題でもあるわけで、ムスメちゃんの場合は勉強以外にもやりたいことが山ほどあるから(アクセサリー作り、絵を描くこと、音楽を聴くこと、その他もろもろ)、その時間を確保しようと思ったら勉強は効率よくやりたいんだろうと思う。実際この有給休暇期間も午前中に頑張って勉強したあとは、「お仕事する」と言ってアクセサリー作りをえんえんとしたりしていた。こうした時間も、確かに学校へ行っているとなかなか十分にはとれない。自分に合わない非効率なやり方のせいで、「本当に自分がしたいこと」のための時間が削られるのは悲しかったのかもしれない。
もちろんこうした理解は私なりの理解であって、ムスメ氏にはもっとほかの理由があるのかもしれないし、決めつけてはいけないとは思う。でも超前向き発言からは、自分の学び方と自分の時間の使い方は自分で決めたいという主体的な意志を感じずにはいられない。
これから先どんな風に勉強を進めていくかは、まだ決めていない。でも以前だったらちっともやりたがらなかった学校のプリントも、「やってみよー♪」とか言って喜んで取り組んでいる。一斉授業がムスメ氏にはあんまり合わなかったんだろうし、それをゼロにすることで課題に取り組む余裕が出てきたのだろうなとしみじみ思う。余裕がないと、やる気もそりゃ起こらないよね・・・
この先のことは、あまりに未知すぎてどうなるかは分からない。なにしろ私自身が中受→私立中学→都立高校の受験ガチ勢だったもんで、こんなフリースタイル全く知らない。でもまぁとにかく、ムスメ氏はムスメ氏のペースで学び続けられたらそれでよしとしよう。
楽しく生きることですね。
と言う米津さんの言葉を地で行くようなムスメ氏を尊敬するし、心から応援したいと思っている。