(18)ブルー×カーキ色
朝わからないほどの雨が降っている。煮出してから3日目の染液で昨日染めたものはいい色合いになっていた。濃紺が色褪せたブルーのスカートはカーキをかけると藍色になり、生成りのレッグウォーマーは深みのあるグリーンのカーキ色になった。前回よりも緑味が出たのは白い生地ではなく生成りだったので生成りの黄色味が出たのだろうけども、そろそろサンプル用の生地を用意しなければならない。もっと染められる物がないか箪笥を調べた。
ふと籠の中の猫と目があった。じっと私を見つめている。猫2匹と籠と合わせると10キロはあるのを、ぐっとお腹に力を入れてソファへ持ち上げたがジジがまだ見つめている。引き出しにあった古いスカーフをふわっとかけると、秋田の祖母の家からきたスカーフを被った猫たちはロシアのおばあさんのようだった。
しばらく会っていない友人から手紙が届いた。友人は仕事もできるし組織で働くのは私にはわからない苦労があって大変そうだけど、元気で生きていたならまたきっと会える。生きていこう。
宿題はあまり捗っていない。