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【月便#08】夢で見た空蝉

書きたいことは特になく
だけど満月はやって来て
書くべきことがないわけじゃないし
むしろ沢山のことが一気に起こって
自分の中に充満している。

だけどそれらを言葉にするのは
きっと今じゃない気がするから
満月が来たけれど
まだそっと胸の中にしまっておこう。

密かに憧れてた人の声は言う
長く続けるのが一番ですよと
長く続けた先にあるのが
何なのかは分からないけど
見えない行く先よりも
見えている足元を見て
一歩の質感と重みを感じていたい。

いつでも夢を運んでくるその人は
やっぱりたくさんのお土産くれて
頭の先から爪の先まで
私たちはキラキラになった。
貝殻の裏のきらめきのような
― nacre ―
つかみそうでつかめない
空蝉のような薄衣で
今日も明日も夢をみよう。


Nafshaではまた、大好きな人たちとうっとりする企画が動き出しそうです。
ぜひこれからの動きもお楽しみに*


guesthouse Nafsha
owner Misato

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