見出し画像

やんごとなき方のご結婚

突然始めたこの企画に早速ご相談をありがとうございます。

わたしは息子が営む南インド屋というネットショップでオリジナルスパイスなどを販売の手伝いをしているのですが、自分のただひとつの天職は個人セッションと思っています。月に一度上京をしてお客様にお会いしていたのですが、最近の社会情勢あれこれで遠隔セッションに切り替えていましたが、セッションという形ではなく直接メールで相談を持ち掛けてくる方が多く、真摯にお応えすることが時間的に難しい状況です。

ご相談の答えを公開するという形にしてみました。

匿名で相談できれば良いのにというメールもいただいています。何かうまい方法があるらしいのですがちょっと待ってね。(どなたかご存知でしたら教えてください)

公開する文章で質問者のお名前はご本人が記したペンネーム(っていうの?芸名ね)が無い場合には自動的にわたしがおやつの名前を付けますのでご了承くださいね。

2021/9/1のご相談

マミイさんより

ーーーー前略ーーーーー

操さん、今日発表されたM子様の結婚についてどう思いますか?

自分の娘が親の反対と世間の反対を押し切って結婚をされたらと想像すると嫌な気持ちになって姉とLineをしました。

シングルマザーの姉(子供男女各1)は「女手ひとつで子育てをしている苦労はマミイにはわからない」と。そんなことは言っていないのに。なんだかすっきりしないです。

私は娘の将来が心配になっているのに違うと思うんです。

娘は小学年3年生で担任の先生からも好かれている真面目で素直な子ですしテストもほとんど80点以上でお友達も良い子を選んで付き合わせています。

それでも心配になります。

―ーーーー後略ーーーーーー

マミイさん、ご相談をありがとうございます。

9/1結婚発表ということですのでやんごとなきお方の話題ということですよね。

マミイさん、お嬢さんが小学3年生ということですのでマミイさんは30代から40代くらいの年齢でしょうか(外れていたらごめんなさいね)

お嬢さんが結婚を考える年齢まではまだ10年もあるわよ。という言葉はマミイさんの不安を打ち消すことにはならないのですよね。寧ろこれから10年をどうやって教育したら、よろしくない男性から守ればよいのかと考えると手に汗握る気持ちなのだと想像します。

せっかく素直に育っているお嬢さんが大人になった途端に親の反対する結婚を望み、その素直さ故にその男性を一途に思い詰めて。と考え始めると胃の中にゴロンと玉が入ったような、髪の毛が抜けるような気分になりますよね。人って心配で老化したり病気になったりするのだなあって実感しますよね。

きっと「わたしんちには悪い男が寄ってくるような名誉も財産も無いから平気。ハングリー精神で娘には高めの男を狙わせるわ」という狩人系の方(あずさ2号ではありません)や「先を心配しても何も生まれないから考えない」という仙人系だか思考停止だかわからない方ならばこんな心配はいらないのに、ご自分の気質のためにちょっと損をしているなあ。と思うことがマミイさんはきっとあることと思います。

マミイさんがいま思い悩んで嫌な気分になっていることをまずはちょっと仮置きしてください。

仮置きとは茶道のお点前で使う言葉なのですが、所定の場所に置く前にまず仮の場所に置くことです。

そして世間を賑わせているご結婚についてわたしなりの感想を書きますね。

まず身分の高低に係わらず子供が親の期待通りに育たないということは避けられない宿命のようなものだと思っています。子供を産み育てるとは強欲な胴元が開く勝ち目の薄い賭場に挑むようなものだとも思っています。負けるなあと薄々感じながらも人は飛び込むのですよね。

勿論親御さんの期待に添って育つお子さんもいます。それはもう良かったですね。心がけも良く努力をしてご先祖の護りも強くあったのだと思いますが、でもそれらが不足しているからお子さんが期待通りに育たないというものではないのですよね。

だって現にM子様のお母さまは日本中の注目の下でお嬢さんをしっかりと育てられたのだと思います。教育方針だって学校での勉強以外に自然や動物、昆虫に触れたり、世の恵まれない方や海外に目を向ける機会の多さは一般人とは比べ物にならないですよね。

世界最古の血筋とさえ言われるのですからご先祖様からの護りだってそれは強いでしょう。それでも親の期待通りには育たないのですからさぞかし無念のことと思います。お辛いことと思います。全ての髪の毛が白髪になってしまうようなお気持ちでしょう。ことの経緯を日本国中の人が知っているということも苦しさに拍車をかけることと思います。

マミイさん。わたしは世の中にはどんなに努力しても渇望しても叶わないものがあるのだと思っています。人の寿命もそうだと思います。我が子がどのような大人になるかもそのひとつだと思うのです。

だからと言って最初から諦めるのとは違うのです。怖れる(いまのマミイさんがそういう状態だと思います)のとも違うのです。

敢えて言うのならば「望んで飛び込んだ賭場なのだから楽しむしかない」でしょうか。「誠実に努力して期待はしない」ということでしょうか。この表現がピンと来ないのであれば「いま子供と過ごす時間を味わい尽くす」という言葉でしたら伝わりますか。

そして例えお子さんが親の期待通りに育たなくてもお子さんご自身が「自分の期待通りに」暮らせたらそれで良いのです。子供に対する色々な期待を全部手放した時に最後に残るものは「あ、それでも産んで良かった」という気持ちですから大丈夫よ。

マミイさんのお嬢さんが将来どのような成人女性になるのか、なんとなく楽しみにしながら今日3年生のお嬢さんと過ごせたら良いですね。

わたしは人が大人になるというのは「今回の人生では得ることの出来ないものがある。ということに心から納得できた状態」だと思っています。そして「自分の願望を叶えるために人を操作しない」時に朗らかに生きていけるのだと思っています。難しいですけれどね。

シングルマザーのお姉さまはごじぶんの身の上故にこの有名な許婚者とそのご家族について思うことがあるのだと思います。わたしも母子家庭で息子を育てましたので一連の報道の中では許婚者男性のお母様につい注目してしまいます。これも時間が経てば人の評価は変わりますし、自分の立ち位置も変わりますのであまり気になさらなくて良いかと思います。

マミイさんの心の乱れが少しでも休まれば良いなあと思っています。

画像1










この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?