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M&Aアドバイザープチお役立ち情報

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私が経験したレアな案件ケースや、ちょっとした手続きのテクニックなどの豆知識をシェアします。
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記事一覧

買収企業の買いニーズ例⑤自動車整備業の例|M&Aアドバイザープチお役立ち情報

こんにちは。かきもとみさです。私はM&Aアドバイザーの仕事をしています。 買収企業側の目線で事例紹介をしてみようと思い、記事を書いてみています。 以前の記事はこちらから! 第一弾:食品製造業 第二弾:建設業(内装業) 第三弾:建設業(ゼネコン) 第四弾:食肉業の例 「指定工場」を傘下に入れ、車検のキャパを広げる今回ご紹介する買いニーズの事例は、自動車整備業です。 自動車整備業は、車検対応や定期メンテナンス、事故などによる修理対応をするのですが、許認可の種別の違

買収企業の買いニーズ例③の例|M&Aアドバイザープチお役立ち情報

こんにちは。かきもとみさです。私はM&Aアドバイザーの仕事をしています。 買収企業側の目線で事例紹介をしてみようと思い、記事を書いてみています。 以前の記事はこちらから! 第一弾:食品製造業 第二弾:建設業(内装業) 専門技術のノウハウを手に入れて、グループとしての顧客対応力を強化する今回は建設業(ゼネコン)の事例です。 買い手企業は関西が本社で、すでに5~6社のM&Aを成約していました。 今回のM&A成約の理由は様々ありますが、東京での初M&Aという意味で

買収企業の買いニーズ例②建設業の商圏拡大の例|M&Aアドバイザープチお役立ち情報

こんにちは。かきもとみさです。私はM&Aアドバイザーの仕事をしています。 買収企業側の目線で事例紹介をしてみようと思い、記事を書いてみています。 ◆第1弾はこちらから!(食品製造業の例) 九州から東京へ進出し、商圏を拡大したい建設業として顧客との契約も下請け先も確保したい今回は建設業の例です。 買収企業は九州を本社とする建設業(主に電気工事)で、アジアにも進出している勢いのある会社でした。 東京への進出も過去に試みたのですが、福岡が拠点だったため、福岡から要人

M&Aなら、買手企業の「覚悟」を求められる|M&Aアドバイザーのつぶやき

こんにちは。かきもとみさです。私はM&Aアドバイザーの仕事をしています。 最近の発信では「売主社長はM&Aに始動する前に、きちんと覚悟を決めましょう」ということをよく書いたりしています。 ですが、逆に買手企業にとっても「覚悟を決めてもらう」という効果がM&A自体にはあると考えています。 今日はそのあたりを書いてみたいと思います。 買手の選択肢は?買手目線でみたとき、会社を成長させたいと考えたときにどのような選択肢がかんがえられるでしょうか?ざっくりとですが、下記

不正会計は、麻薬と同じ?|人間の性「弱」説

こんにちは。かきもとみさです。 私は普段はM&Aアドバイザーの仕事をしています。 中小企業診断士の資格を取得した頃は、いろんな仕事をしていたのですが、いまでも続けている仕事の中に、企業向けの財務会計研修のサポート講師の仕事があります。 本日はその研修内容の一部のネタを書いてみます。 上場企業などの大企業では、不正会計などの悪事が起こると一気に事件になって株価が暴落するなどの大事件に繋がりかねません。 なので、社内の不正会計には非常に敏感です。私が携わっている財

従業員へM&Aを発表するときの留意点|M&Aアドバイザーのプチお役立ち情報

こんにちは。かきもとみさです。私は世の中には数少ない女性M&Aアドバイザーの仕事をしています。 本日はニッチなテーマですが、「従業員へM&Aを発表するときに気を付けたいこと」について書いてみたいと思います。 場面としては、売主を買主で譲渡契約の締結が完了し、入金も確認できた後、「さあ、いよいよ会社のみんなにもこの件を発表しよう」という場面を想定しています。 ・・・まぁ何と言っても1番、「ざわつく」場面ですね! ①「混乱を避ける」が優先。簡潔に、わかりやすく!

会社分割するメリット:事例2|M&Aアドバイザーのお役立ち情報

こんにちは。かきもとみさです。私は世の中で数少ない女性M&Aアドバイザーとして仕事をしています。 前回に続き、会社分割するメリットを「さわり」だけ記事にしたいと思います。 事例2:不動産を保有する別会社を新設し、既存会社を株式譲渡するパターン 最近手掛けた案件では、M&Aで買手探しに始動する前に会社分割し、対象会社と並列の兄弟会社を設立するようなスキームを組みました。このケースのメリットをまとめたいと思います。 メリット1:売主が不動産オーナーとして永続的に関与

会社分割するメリット:事例1|M&Aアドバイザーのお役立ち情報

こんにちは。かきもとみさです。私は世の中で数少ない女性M&Aアドバイザーとして仕事をしています。 ここ最近のM&A案件は、事業承継系が多いです。 事業承継系の案件というのは例えば、創業社長や2代目、3代目社長が高齢化し、後継者がいないために「第三者承継=M&A」を選択するというパターンです。 で、ここ最近いくつかM&A案件として売却に動く際に、「会社分割」をすることが結構あったので、そのメリットをお伝えしたいと思います。 詳細な法的手続きなんかは、いつか別途詳し

【採択率100%】事業承継引継ぎ補助金の書き方①|M&Aアドバイザーのお役立ち情報

こんにちは。かきもとみさです。私は世の中に少ない女性M&Aアドバイザーとして仕事をしています。 本日はM&Aのお役立ち情報です。「事業承継引継ぎ補助金」の補助金申請の仕方についてヒントをお伝えします! 事業承継引継ぎ補助金(令和3年度補正予算)現在は2022年ですので、令和3年度補正予算の「専門家活用型」についてです。 弊社ではアドバイザー契約を締結いただいたお客様に限り、本補助金の申請代行を承っています。 採択率は、いまのところ100%です! ・・・と

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事業譲渡スキームで建設業許可を継承させる方法③|M&Aアドバイザーのプチお役立ち情報

こんにちは。かきもとみさです。私は世の中に少ない女性M&Aアドバイザーとして仕事をしています。 許認可事業は「株式譲渡」スキームが王道ですが、「事業譲渡」スキームで許認可を譲渡する方法を記事にしています。今回が最終回です。 これまでの記事にご関心ある方はこちらからどうぞ。 ■事業譲渡スキームで建設業許可を継承させる方法① ■事業譲渡スキームで建設業許可を継承させる方法② 今回は苦労した点を説明します。 苦労した点① この手続きをやってくれる行政書士さんが世の中

事業譲渡スキームで建設業許可を継承させる方法②|M&Aアドバイザーのお役立ち情報

前回記事に続き、建設業許可の継承についてです。今回はそのやり方をざっくりとですが説明します。 事業譲渡契約書締結がスタートまず、事業譲渡スキームで売主から買主に建設業の許認可を継承する場合には、双方の事業譲渡契約書の締結が「スタート地点」となります。この契約書をベースに、どの許認可を継承するのか、どの資産を継承するのか等を明らかにした上で、許認可継承の申請手続きを行うからです。 ここで、契約書作成の面で下記の点について留意しました。 ①締結日と譲渡日 事前に国交省に確

事業譲渡スキームで建設業許可を継承させる方法①|M&Aアドバイザーのプチお役立ち情報

こんにちは。かきもとみさです。私は世の中に少ない女性M&Aアドバイザーとして仕事をしています。 本日はM&Aのお役立ち情報です。 今年は建設業許可を持つ企業さんの案件を珍しいスキームで譲渡完了できたので、ご紹介したいと思います。 「許認可事業」は株式譲渡が王道だけれども・・・それは「事業承継」スキームで「建設業許可」を継承するというものです。 今回の売主は、自社保有の不動産が大きく保険資産など対象事業とは関係ない資産の所有者変更に労力と費用がかかることなどから、