"記憶という栞を挟む"

一生会うことはないんだろうけど、あの人は今どうしているかなと思う人は一人や二人はいる。

kさん

1つ上の先輩社員だが、大学院を出ているらしいから歳は3つ上くらいだったんだろうな。

事務的な話以外、ほとんど話したことはなかった。

飲み会の帰り道、駅まで一緒だったので高架下を2人で歩いた。kさんは毎年旅行でイギリスに行っていたり、好きなサッカーチームの応援に行ったりしていると耳にしたことがあったので、そのことについて聞いてみた。

「毎年同じ時期に同じことをするのは”厚い本に記憶という栞を挟んでいくような感覚”」

素敵な表現をする人だと思った。

ルーティーンという言葉を使わず、記憶という実体のないものを触れられるもの、身近な行動に例えていた。しかもその表現が自然と出てくるのか…。

コロナもあったけれどイギリスには行けたのだろうか。
今も平凡に過ごしていることを願っています…


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