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すてきな贈り物

最近とても嬉しかったことがあったので書いてみる。

先日出演した演奏会は、出てよかったというところに落ち着いて、それ自体には嘘は一切ないのだけれど、実際のところ、あれから数日抜け殻になっていた。

(先日の話はこちら。)

体力的にもダメージだったらしく(そりゃ週に3回ワヤンに行って本番もなんて疲れる、でも楽しかった)、記事に書いた以外にも色々と思うところがあり、数日落ち込んでいた。本当はその数日でやりたかったこともあったのに、うまく体が動かず、もやもやとしていた。思えば、こんなことはだいぶ久しぶりだった。

そんな中、本番前のとある日にX(旧Twitter)のとあるフォロワーさんからDMが届いていた。インドネシア在住の方で、「たまたまワヤンの写真がたくさん載ったカレンダーを手に入れたので、よかったもらってくれませんか」という内容だった。

これが実際にいただいたカレンダー

もやっとすることが重なりつつあった時だったので、思いがけず、とても嬉しかった。なんだかとてもほっこりした。そのため、すぐに、お手数ですがよかったらぜひいただけないでしょうかと返事をした。

それから数日経って、昨日そのカレンダーを受け取ることができた。送ってくださった方とは直接お会いしたことはないけれど、丁寧に梱包されていて、丁寧な文字で宛名とメッセージまで書かれていて、優しい方なのだなということが強く伝わってきた。それだけでとても心に沁みた。

開けてみたら、ワヤン・クリだけでなく、ワヤン・ゴレ、ワヤン・スケットやワヤン・クルチルまである、色々なジャンルのワヤンとダランが大きく印刷されたカレンダーだった。

最初、たまたま開いたのがワヤン・スケットだったのだが、

ワヤン・スケットは、草で作ったワヤンのこと。

ふむふむと、他のカレンダーをパラパラ見ていて、最後に行き着いた、1月と2月のカレンダーがワヤン・クリの写真だった。目に飛び込んできたのは、大好きなPak Mantebの写真だった。

Pak Manteb の写真


ワヤン・クリのマエストロと呼ばれる人はたくさんいるので、そのジャンルの顔として、この写真に載るのは、Pak AnomでもPak PurboでもPak Senoでもよかったと思うけれど、ふとそこにPak Mantebがいて、思わず泣いてしまった。

先日ちょうど、本番の時に辛すぎて思わず「Pak Manteb降りてきて…」と祈ってしまったところだった。それで、前回の記事には、Pak Mantebが降りてきたかどうかわからないと書いた。けれどそのカレンダーを見て

あ、時間差でPak Manteb降りてきてくれたのかも…

と思わずにはいられなかった。

かなり久しぶりに、思うように動けなくなって、すごく嫌になりかけていたところだったので、Pak Mantebにがんばれと言われているような、背中を押されているような、そんな気持ちになった。(都合のいい解釈なのかもしれないが…笑)

前回留学していた時に書いたブログに、長々とPak Mantebへの思いを綴っているのでよかったら読んでください。(これを読むとPak Mantebがどんなダランなのかもだいたいわかるように書いたつもりです…) 久しぶりに自分でこれを読み返して、何年も前にワヤンへの気持ちが切れそうになった時も、それを繋いでくださったのは、Pak Mantebだったということも思い出して、少しハッとした。Pak Mantebには何でもお見通しなのかもしれない。

Pak にはもうお会いできないけれど、こうして彼の存在がわたしのお守りみたいなものになっている。とはいえ、今でも聞いてみたいと思うことが増えるばかりなので、今も生きていらしたら、と思わずにはいられない。


今までも、うまくいかない時が何度もあったけれど、その時にタイミングよくこういうことがあったり、話を聞いてくれる人がいたりすることは、本当にありがたいなと心から思う。

今回、思いがけず素敵なカレンダーをお送りくださったフォロワーさん、本当にありがとうございました。

日々色々なことがあるけれど、自分のペースでまた頑張ろうと思います。



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