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京都暮らしエッセイ

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京都が大好きで、京都に暮らし始めました。ささいな暮らしの中で感じること、街歩きのエッセイを集めています。
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#秋だからやってみた

京都暮らしの紅葉巡り。グラデーションで移り変わる日々。

京都暮らしの紅葉巡りの記録。赤や黄色、緑、オレンジ。彩り豊かなグラデーションの景色を眺めるのが大好きだ。 晴れた日には、太陽の光で葉の影がゆらゆら揺れる。真っ赤な燃えるような紅葉もいいけれど、私はいろんな色が入り交ざった「あいまい」の景色を楽しんでいたい。今年も大好きな街・京都で、たくさんの紅葉とその街の空気を味わった、その記録を。 四季の移り変わりが美しい、智積院春夏秋冬、どの季節に訪れても美しい景色に出会える智積院。20回以上行ったことがあるけれど、紅葉のピークの時期

すでに愛おしい、金木犀の思い出

道を歩いていると、オレンジのかけらが地面に落ちている。ああ、もう終わってしまったか。そんな寂しさを抱えて、甘い香りの勢いを失った金木犀を見つめる。つかの間の甘い秋の香り、終わってしまったいま、すでにもう愛おしい思い出になっている。 金木犀の行く先は、咲く前から考えていた。引っ越したばかりだったので、まず、金木犀が咲く場所を探し始めたりして。金木犀らしき木を見つけては、忘れないようにGoogleマップに保存をして歩く日々。毎日のように金木犀が咲く場所を巡っては、いつ咲くのだろ

一瞬で過ぎ去る秋の空気を、いつまでも忘れないために

朝、部屋に入る柔らかく冷たい風に触れる、ただそれだけで、泣きたくなるようなじんわりとした幸せを感じてしまう。それが、秋という季節だと思う。何もしなくても、ただ秋の風や空を肌で感じるだけで幸せだと思えてしまう季節。 秋はすべてが愛おしい。朝の冷たい空気を感じながらホットコーヒーを飲むこと。洗濯を干しているときに感じる風の心地よさ。部屋で柔らかく揺れるカーテン。足元に転がるどんぐり。空を見上げると広がっているうろこ雲。当たり前のように繰り返される毎日の断片で、私は泣きたくなるく

紅葉が美しい鴨川でのこと

連日、ありえないほどの天気のいい日が続いている。11月とは思えないくらいぽかぽか陽気で、部屋にいるのがもったいない、と思ってついつい外に出てしまう。 仕事は午前中と、夕方日が沈んでから取り組むとして。午後の時間はどっぷりと鴨川での時間を過ごしてみる。昨日の過ごし方がとってもよかったので、今日も本とカメラとレジャーシートを持って鴨川へ。昨日と違うのは、家で淹れたコーヒーを水筒と、おやつにはカントリーマアムを2つ持参。まったくお金のかからない娯楽の完成だ。 昨日とはまた違う場

京都暮らし、紅葉狩り備忘録:圓光寺(一乗寺)

日に日に目に見える景色が色づいてきている。もみじが真っ赤に染まりつつある京都の街。まだ見頃とは言えないけれど、真っ赤ではなくとも、黄色や緑、赤などのグラデーションに染まる木々がまた美しい。太陽の光によって色合いが移り変わっていく姿も。 このタイミングで京都暮らしをスタートしたからには、ぜひ京都の紅葉シーズンを堪能したい。そう思い、来週~再来週にかけての平日、散歩がてら京都のあらゆる紅葉の名所を巡ろうと、ひとり計画を立てた。今日はその記念すべき1回目だったので、「京都暮らしの