マガジンのカバー画像

京都暮らしエッセイ

72
京都が大好きで、京都に暮らし始めました。ささいな暮らしの中で感じること、街歩きのエッセイを集めています。
運営しているクリエイター

#毎日note

多拠点生活から、京都プチ定住生活へ

私はふだん家を持たずに旅しながら暮らす多拠点生活をしている。けれど、今日から2ヶ月間は多拠点生活を休憩して、京都でのプチ定住をスタートさせる。はじまりということで、京都プチ定住を決めた理由や想い、そして2ヶ月の京都暮らしでしたいことを綴っていこうと思う。 多拠点生活をしながら、好きな街に「プチ」定住2021年の10月から、アパートを解約して家を持たずに暮らすアドレスホッパー的な生活を続けてきた。「旅先でふつうの日常を楽しむ」をモットーに、将来「住みたい」と思えるお気に入りの

住む場所の最重要条件は、散歩に出かけたくなるかどうか、ということ

京都に引っ越して5日目。はやくも、この部屋が、京都での暮らしが、お気に入りになっている。 家探しや引越しは、とてつもないエネルギーを消耗する。暮らしそのものをすべて変える、とても大きなできごと。住むエリアや日当たり、防犯面、間取り、キッチンの広さ、家賃。家探しの条件は、考え出せばキリが無くなる。 そんな中で私が1番重要視した条件は「散歩に出るのが楽しくなる場所」である。いわゆる、立地だ。そのほかはあまり気にしなかった(ある程度の家賃基準や、1階は飲食店じゃない、とかの条件

秋が深まっていく

最近、外を歩いていると、だんだんと秋が深まっていく景色を見ることができる。10月と11月では、同じ秋とはいっても空気感がまったく違う。9月は夏の余韻を引きずる、10月はなんだか切なく感じる、11月はじっと冬が迫っている。 11月といえば紅葉だけれど、一面真っ赤に染まった紅葉よりも、黄色、緑、赤がグラデーションのように広がる今の時期がちょうど好きかもしれない。そんなことを鴨川沿いを歩いていて、大通りに立つイチョウの木を見て、感じた。 秋が確実に深まっていて、でもどこかのタイ

鴨川で本を読む暮らし

この1年間ずっとずっと模索してきた、私にとっての心地のよい暮らし。まだまだ探している最中で確固たる「これだ」といえる暮らしは見つかっていないけれど。京都での暮らしを始めたことで、ふと「これはいいぞ」という暮らしに触れることができた。それが、タイトルにもある通り「鴨川で本を読む暮らし」だ。 今の部屋は、鴨川まで歩いて15分ほどの場所にある。街に行くにも、ショッピングセンターに行くにも、鴨川沿いを歩いていけばたどり着けるような場所。今日は天気もよく暖かかったので、午前中に仕事を

散歩中の偶然の出会い

何度でもいう。私の趣味は散歩をすることだ。京都での家探しの最重要条件は「散歩が楽しい街かどうか」だったし、1日の中に「散歩をする時間」として2時間ほどの余白のスケジュールを組み込んでいるほど。散歩が好きなのは、せわしない日々から距離を置いてぼーっと過ごせるから。大好きな音楽をたくさん聴けるから。偶然、思ってもみないような景色に出会えるから。 今日も毎日の習慣で勝手にふらふらと外にでかけた。午前中は天気もよさそうだし、紅葉を見にいきがてら散策しようかな。そう思い、京都御所を横

雲ひとつない晴れた日には

今日は本当にいい天気だった。雲一つない、完璧な青空。朝の9時頃、まだ冷えた空気が残る京都の街を1時間ほど歩く。 鴨川にはもう大勢の人がいた。犬の散歩をしている人もいれば、川を見ながら体操をしている人もいる。スーツを着た男の人も歩いている。鴨川沿いが通勤路なんて、なんともうらやましい。 鴨川、平安神宮と東へ歩いて、今日の目的地は京都の中でも屈指の紅葉の名所・南禅寺。 今日はTwitterやInstagramで繋がっていてずっとお話してみたかったあゆみさんと紅葉巡りに。駅で

散歩がてら好きな場所に行く

やっぱりどう考えても、京都に暮らしてよかったと思えることは、お寺や神社に散歩がてら出かけられることだと思う。観光としてその街を歩くことと、今日は天気がいいからという理由だけでその街を歩くことは、していることは一緒でも絶妙に何かが違う。やっぱり私は京都での暮らしを選んでよかった。 今日も紅葉を見に東福寺へ向かった。東福寺の近くに私が高校生の頃から好きでたまらない推しの庭がある。「霊雲院」という臨済宗東福寺派の寺院。東福寺の方丈庭園も手掛けている重森三玲氏によって修復された枯山

京都暮らし1ヶ月の気づき備忘録

京都で暮らし始めて早1ヶ月。あっという間の1ヶ月だった。京都に暮らし始めてよくいろんな人に「京都に暮らしてみてどう?」と聞かれるので、京都暮らし1ヶ月目で感じたことや気づき、京都に暮らしてよかったことなどをフラットにまとめておこうと思う。 京都は散歩を楽しむための場所とにもかくにも、京都は散歩が楽しい街だ、と改めて思った。鴨川沿いなんて永遠に歩けるんじゃないか、と思えるほど心地がいいし、道を歩いているといい感じのお店が並んでいたりして飽きずに散歩を楽しめる。碁盤の目になって

大好きなカフェに行く必要のない暮らし

私が暮らしている京都には、昔から細々と営業を続ける喫茶店から、空間のセンスの光るカフェ、とにかく質にこだわるコーヒースタンドまで、街を歩けば至るところにお店が並んでいる。 この記事ではこれらを便宜上すべて「カフェ」とくくって書いていくが、京都には本当にカフェが多いように思う。 Googleマップ上で気になるカフェやお店をピンで保存してまとめるのが趣味で、すでに京都市内だけで400件以上のピンが突き刺さっている。(気になるカフェをいつでも取り出せるように始めたのに、もはやピ