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京都暮らしエッセイ

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京都が大好きで、京都に暮らし始めました。ささいな暮らしの中で感じること、街歩きのエッセイを集めています。
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#この街がすき

京都暮らし、新緑を巡る朝活│鴨川、下鴨神社、京都府立植物園

昨日は6月のスタートにふさわしい、晴天の日だった。暑いけれど、朝はまだひんやりとした冷たい空気を感じられる。紅葉の名所が多い京都は、いままさに新緑の美しさが際立つ。あふれんばかりの緑を追いかけながら、京都の街を歩いた朝活の記録です。 朝の空気を纏う、鴨川にて大好きな大好きな、朝の時間の鴨川。ゆっくりと太陽が昇り、だんだんと景色は明るくなっていく。散歩やランニングをする人たちが行き交い、静かだけど確実に人の暮らしに根付く何かを感じられる時間。日差しにあたると少し暑いくらいだっ

京都が大好きな私が、さらに大好きでたまらない場所について。丸太町~出町柳~鴨川

京都が大好きでたまらずに移り住んでしまった私だけれど、その京都の中でも、とりわけ大好きなエリアがある。それが、神宮丸太町~出町柳~下鴨神社のあたりだ。地図でいうと、鴨川が左右に分かれて、賀茂川(西)と高野川(東)に分岐するちょうどそのあたり。 晴れた日には、ついこのエリアを散歩したりカフェにふらっと立ち寄りたくなったりする。数ある大好きな京都のエリアの中でも、特別視したくなるほどにお気に入りのエリアなのだ。 今日はそんな大好きな場所で過ごすお気に入りの時間、場所をまとめて

京都暮らし、休日の朝の過ごし方

秋の京都には、たくさんの観光客が押し寄せる。だからか、私は朝の時間に出かけることが多くなった。混雑を避けるため故の、早起き。いつもより少しだけ早く起きて、車も人もまばらな京都の街を自転車で駆け抜ける。 人が数えるほどしかいないひんやりとした静かな街の空気は、京都で暮らしているからこその、ちょっとした幸福をもたらしてくれるかのようだ。 朝6時半ごろに家を出る。自転車で30分の場所にあるお寺で坐禅をするためだ。毎月第2日曜日に坐禅と法話が行われている建仁寺。京都で暮らす前から

すでに愛おしい、金木犀の思い出

道を歩いていると、オレンジのかけらが地面に落ちている。ああ、もう終わってしまったか。そんな寂しさを抱えて、甘い香りの勢いを失った金木犀を見つめる。つかの間の甘い秋の香り、終わってしまったいま、すでにもう愛おしい思い出になっている。 金木犀の行く先は、咲く前から考えていた。引っ越したばかりだったので、まず、金木犀が咲く場所を探し始めたりして。金木犀らしき木を見つけては、忘れないようにGoogleマップに保存をして歩く日々。毎日のように金木犀が咲く場所を巡っては、いつ咲くのだろ

京都暮らし、1周年記念日

本格的に京都で暮らし始めてちょうど1年の月日が経った。愛してやまない京都の街で日常を過ごせる幸せを噛みしめて、秋、冬、春、夏、秋と巡る季節を追いかけて、あっという間に1年。1周年記念と称して、改めて京都での暮らしを見つめなおしてみたい。 京都暮らし、始まりはワンルームからちょうど10月の終わり頃、私は同志社大学生が集まる地下鉄今出川駅の近くで、京都暮らしを始めた。京都暮らしをする前は1年3ヵ月ほど、家を持たずに多拠点生活サービスのADDressを使ったり、ゲストハウス、ホテ

京都を愛してやまない私が選ぶ、お店まとめ【立ち飲みからカフェまで】

京都に移住して半年、その前にプチ移住と称してゲストハウスやホテルに住んでいたのも合わせたら、京都で暮らし始めてから1年弱が経とうとしています。元々京都が好きで京都に引っ越しましたが、やっぱり「暮らす」となると、また旅行とは違う目線で、街の景色やお店を眺められるので、いいですね。 というわけでこの1年弱で訪れた京都のお店で、とくに「よかった~~!!!おいしかった~~!幸せ!!」と思ったお店を、20店紹介します。立ち飲み屋さんからおしゃれなカフェ、パン屋さんまで。どんなシーンで

大好きな京都の街が、日常の風景になる

京都に移住をして、はや半年が経とうとしている。相変わらず、京都の街が大好きだ。旅行で何度も訪れたときに思った「好き」と、実際に暮らしてみて日常になってから思う「好き」には、雲泥の差があるように感じる。今日は、この違いについて書いてみたい。 きっかけは、執着と憧れと悔しさ私の京都への執着のような憧れは、高校生のときまでさかのぼる。高校1年生のとき、ひとり旅の行先として京都を選んだことが、この執着の最初のきっかけだ。はじめて訪れたときに見た、「龍安寺」や「北野天満宮」が忘れられ

京都暮らし、桜を探し求める旅 Vol.4

京都を愛してやまない京都暮らしの私が、京都の美しい桜を探し求める旅も第4弾。 今回は、友だちと花見をしたときのことを綴っていきます◎ 桜を「観る」だけでなく、桜の景色の中で「過ごす」、この違いによる心地よさを存分に受け取った1日でした。 桜と、お酒と、おしゃべりを友だちと、そもそも夜に飲みに行こうという話をしていた。けれど、せっかくのぽかぽか陽気の日、「もし空いているなら、昼から花見しない?」と誘ってみた。そしたら、「花見をするなら、お酒飲みたくない?」となり、昼からお

京都暮らし、桜を探し求める旅 Vol.2

各所の桜が見頃を迎えて、京都の街が騒がしくなってきた。どこを歩いていても、お寺や神社、公園、学校、いたるところでピンクに彩られた桜が咲いている。天気もよくて、あたたかくて、そんな空気が嬉しくて仕方がない。 先週はしだれ桜を中心に巡っていたけれど、今週はふらっと近くの桜の名所やお寺に、散歩がてら立ち寄ってみることとする。 大好きな京都の街には、散歩がてら行ける場所に素敵なスポットがたくさんあって、「私はこうやって散歩や日常の延長で、京都の街のよさを味わいたかったんだな」とし

写ルンですが教えてくれた、とりとめのない日々を愛すること

京都にプチ定住をはじめてからはや2ヶ月が経とうとしている。もう6月に何をして何を考えていたかなんて、忘れてしまっている。「感情を味わう」をテーマに生きている私にとって、「そのとき何を感じていたか」を忘れてしまうことは、何よりも悲しいこと。 だからこそ、どうにかして感情を思い出すきっかけを作ろうと毎日日記を書いてみたり、こうやって3日に1回noteを更新したりしているのだけど。もっと、こう視覚的に感情を思い出したいな、という理由で、京都にプチ定住をはじめてから、毎日1枚ずつ写

京都暮らしの備忘録Vol.5「非効率な伝統の虜になる」

7月の後半は、祇園祭に捧げたと言っても過言ではない。期間中は祇園祭の雰囲気を味わうために山鉾のある四条烏丸のあたりへ毎日通った。そして、祇園祭が終わったいま、抜け殻になってしまっている。 なぜ、あんなにも祇園祭に惹かれたのか。2週間ほど熱を上げていたときのことを振り返ってみると、「何でも効率化できてしまう現代に、1,000年以上もの昔の伝統を必死に受け継いでいる非効率さ」に惹かれたんじゃないかな、と思った。この気持ちをもう少し深掘りしてみようと思う。 釘を使わずに山鉾を組

住む場所の最重要条件は、散歩に出かけたくなるかどうか、ということ

京都に引っ越して5日目。はやくも、この部屋が、京都での暮らしが、お気に入りになっている。 家探しや引越しは、とてつもないエネルギーを消耗する。暮らしそのものをすべて変える、とても大きなできごと。住むエリアや日当たり、防犯面、間取り、キッチンの広さ、家賃。家探しの条件は、考え出せばキリが無くなる。 そんな中で私が1番重要視した条件は「散歩に出るのが楽しくなる場所」である。いわゆる、立地だ。そのほかはあまり気にしなかった(ある程度の家賃基準や、1階は飲食店じゃない、とかの条件

鴨川で本を読む暮らし

この1年間ずっとずっと模索してきた、私にとっての心地のよい暮らし。まだまだ探している最中で確固たる「これだ」といえる暮らしは見つかっていないけれど。京都での暮らしを始めたことで、ふと「これはいいぞ」という暮らしに触れることができた。それが、タイトルにもある通り「鴨川で本を読む暮らし」だ。 今の部屋は、鴨川まで歩いて15分ほどの場所にある。街に行くにも、ショッピングセンターに行くにも、鴨川沿いを歩いていけばたどり着けるような場所。今日は天気もよく暖かかったので、午前中に仕事を

紅葉が美しい鴨川でのこと

連日、ありえないほどの天気のいい日が続いている。11月とは思えないくらいぽかぽか陽気で、部屋にいるのがもったいない、と思ってついつい外に出てしまう。 仕事は午前中と、夕方日が沈んでから取り組むとして。午後の時間はどっぷりと鴨川での時間を過ごしてみる。昨日の過ごし方がとってもよかったので、今日も本とカメラとレジャーシートを持って鴨川へ。昨日と違うのは、家で淹れたコーヒーを水筒と、おやつにはカントリーマアムを2つ持参。まったくお金のかからない娯楽の完成だ。 昨日とはまた違う場