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京都暮らしエッセイ

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京都が大好きで、京都に暮らし始めました。ささいな暮らしの中で感じること、街歩きのエッセイを集めています。
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#移住

京都暮らしの春巡り。梅小路公園で一足早い春の香り

京都が大好きで、気づけば京都に暮らし始めていた。京都には有名な寺社仏閣がたくさんあり、観光客の心を惹きつけて止まないけれど、この1年ちょっと京都に暮らして思うのが、京都の魅力は日常にこそある、ということだ。 京都に暮らし始めてから、昨日と今日と明日のそれぞれの景色の移り変わりをこの目で確追うことの楽しさを知って。春夏秋冬だけでなく、春と夏の間、冬と春の間、季節の移り変わりの美しさを愛おしいほどに感じられる。その移り変わりを体感できるのが、旅行と暮らしの決定的な違いだと思う。

京都暮らし、1周年記念日

本格的に京都で暮らし始めてちょうど1年の月日が経った。愛してやまない京都の街で日常を過ごせる幸せを噛みしめて、秋、冬、春、夏、秋と巡る季節を追いかけて、あっという間に1年。1周年記念と称して、改めて京都での暮らしを見つめなおしてみたい。 京都暮らし、始まりはワンルームからちょうど10月の終わり頃、私は同志社大学生が集まる地下鉄今出川駅の近くで、京都暮らしを始めた。京都暮らしをする前は1年3ヵ月ほど、家を持たずに多拠点生活サービスのADDressを使ったり、ゲストハウス、ホテ

2週間通い詰めた、京都・祇園祭の記憶

私にとっての大切な1ヵ月が終わった。そう、私が京都に移住しようと決心するきっかけとなった祇園祭。2週間、祇園祭の会場に通い続けて、やっぱり今年も京都という街の伝統を守り続けるその姿に圧倒されてしまった。日常の中に溶け込む伝統、1つ1つの祭事の意味、動く美術館とも呼ばれるほどの美しい山鉾たち。それはもう、言葉にできないほどに私の心を動かしていって。 そんな時間をただ覚えておきたくて、たくさん写真を撮った。言葉では表現しきる自信がないので、この心動いた瞬間を、写真と、ほんの少し

この街を好きになる季節がやってきた。【京都・祇園祭の備忘録】

私が「ぜったい京都に住むんだ!!」と最終的に決心したのは、思えばちょうど1年前だったような気がする。 ちょうど1年前。京都の街が、祇園祭で浮足立っていたときのこと。 私は、この街に溶け込む祭りの雰囲気に、圧倒されて動けなくなった。伝統や文化を守り続ける姿勢や、街全体が祭りへと進んでいく光景。一瞬で虜になって、もっと知りたい、もっと見たい、願わくば来年も暮らしの延長でこの光景を見ていたい、と感じたのだ。 そして、そんな願いが叶って、私はいま京都の街に暮らしている。京都市民

自分で選んで決めた、京都での暮らし。1年を経て思うこと。

京都に本格的にアパートを借りて住み始めたのは、2022年の11月。京都にプチ移住と称してゲストハウスに長期滞在したのは、2022年の6月。京都をはじめ、日本全国旅をしながら暮らしはじめたのが、2021年の10月。京都に1週間のワーケーションで滞在したのが、2021年の6月。 そう。いつか京都で、観光じゃなくて「暮らして」みたいと心底思ったのが、ちょうど2年前。そして観光じゃなくて実際に「暮らして」みたのが、ちょうど1年前になる。京都が旅行で訪れる「観光地」ではなくて、暮らす

大好きな京都の街が、日常の風景になる

京都に移住をして、はや半年が経とうとしている。相変わらず、京都の街が大好きだ。旅行で何度も訪れたときに思った「好き」と、実際に暮らしてみて日常になってから思う「好き」には、雲泥の差があるように感じる。今日は、この違いについて書いてみたい。 きっかけは、執着と憧れと悔しさ私の京都への執着のような憧れは、高校生のときまでさかのぼる。高校1年生のとき、ひとり旅の行先として京都を選んだことが、この執着の最初のきっかけだ。はじめて訪れたときに見た、「龍安寺」や「北野天満宮」が忘れられ

京都駅まわりで混雑を避けて。いつもと違う京都散策の楽しみ方

京都で暮らしはじめて早4ヶ月。とはいえ、高校生の頃に京都での初めての1人旅をしてから、数えきれないほど京都には足を運んでいる。ガイドブックに掲載されてる寺社仏閣にはほぼすべて訪れたことがあり、桜や新緑、紅葉、雪など、四季にともなう景色もたくさん見てきた。 そんな京都を愛してやまない私が京都に移住をし、暮らしそのものを京都を舞台に行うようになったときに、ふと気が付いたことがある。「”暮らす”だからこそ、できる過ごし方がある」と。 やっぱり土日になると有名な観光地やバスは大混

多拠点生活から、京都プチ定住生活へ

私はふだん家を持たずに旅しながら暮らす多拠点生活をしている。けれど、今日から2ヶ月間は多拠点生活を休憩して、京都でのプチ定住をスタートさせる。はじまりということで、京都プチ定住を決めた理由や想い、そして2ヶ月の京都暮らしでしたいことを綴っていこうと思う。 多拠点生活をしながら、好きな街に「プチ」定住2021年の10月から、アパートを解約して家を持たずに暮らすアドレスホッパー的な生活を続けてきた。「旅先でふつうの日常を楽しむ」をモットーに、将来「住みたい」と思えるお気に入りの

京都暮らしの備忘録vol.2「京都で暮らすふつうの1日」

京都暮らしも3週間目に突入。とはいえ、どんな暮らしをしているのか、と聞かれると困ってしまう。本当にふつうの、ささやかな暮らしをしているだけから。最近はなんとなく生活がルーティン化してきたので(私にとってはいい意味で)、1日のだいたいの京都暮らしのスケジュールを振り返ってみたい。 京都暮らしの1日のスケジュール京都暮らしのスケジュール。大好きな街で、「ふつうの暮らし」ができる喜びを噛みしめながら日々の暮らしを楽しんでいる。 ちなみに、多拠点生活をしていたときはこんな感じのス

京都暮らしの備忘録vol.3「坐禅をすることによって」

こないだの土日に、京都東山にある「建仁寺」で坐禅をしてきた。坐禅中に感じた「何も考えないようにしようとする」、そんな時間の過ごし方について書いていきます。 早起きをして自分と向き合う私が坐禅を行った建仁寺は、ちょうど「そうだ、京都行こう」のCMになっている。いまは新緑が本当にきれいで、大好きなお寺。もう10回以上は参拝している。 坐禅のスタートは、6時30分。15分を2セット、そこからお経を唱えて、お話を聞く、という流れだった。朝の涼しげな空気、どんとそこにあるお庭、そし

写ルンですが教えてくれた、とりとめのない日々を愛すること

京都にプチ定住をはじめてからはや2ヶ月が経とうとしている。もう6月に何をして何を考えていたかなんて、忘れてしまっている。「感情を味わう」をテーマに生きている私にとって、「そのとき何を感じていたか」を忘れてしまうことは、何よりも悲しいこと。 だからこそ、どうにかして感情を思い出すきっかけを作ろうと毎日日記を書いてみたり、こうやって3日に1回noteを更新したりしているのだけど。もっと、こう視覚的に感情を思い出したいな、という理由で、京都にプチ定住をはじめてから、毎日1枚ずつ写

京都暮らし1ヶ月の気づき備忘録

京都で暮らし始めて早1ヶ月。あっという間の1ヶ月だった。京都に暮らし始めてよくいろんな人に「京都に暮らしてみてどう?」と聞かれるので、京都暮らし1ヶ月目で感じたことや気づき、京都に暮らしてよかったことなどをフラットにまとめておこうと思う。 京都は散歩を楽しむための場所とにもかくにも、京都は散歩が楽しい街だ、と改めて思った。鴨川沿いなんて永遠に歩けるんじゃないか、と思えるほど心地がいいし、道を歩いているといい感じのお店が並んでいたりして飽きずに散歩を楽しめる。碁盤の目になって