ひかりこ日記48 トンボがとまった(ぱー3歳)
ある日、ぱーとママが歩いていると、トンボが飛んできて、ママのスカートにとまった。
パパに話すと、
「パパはてんとう虫にとまられたことがある」
と自慢げだった。
しばらくして、ママがたつのベビーカーを押して歩いていた時、前から飛んできた蝶が、ベビーカーに吊るしていたリュックにとまった。
その話を聞いたパパは、
「すごいな」
と、さすがに羨ましそうだった。
まだ誰にもとまられたことのない、ぱーは、黙ってその話を聞いていた。
その夜、寝ていたぱーが、突然大きな声で、
「このあいだな、ぱーがあるいてたらな」
と言い出した。
「どうしたん?」
あわててたずねると、
「トンボがとんできてな、ぱーに、とまってん」
「そうなん?」
それきり返事はない。
見ると、寝ている。
よっぽど、羨ましかったらしい。
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