1条詰 問題集 民法3

 請求する側の問題です。条文を1つだけつかって、甲さんの請求をなりたたせてください。

問題: 甲さんは、乙さんがお金に困っているというので、乙さんに5万円をかしてあげることにしました。乙さんも、貸してくれるのであればいくらでもかまわないと思い、平成28年5月20日までには返すという約束で、甲さんから5万円を借りることにしました。

 期限になったので、甲さんは、乙さんに対してお金を返してくれと請求します。

答えは↓




(ヒント)返すものは何でしょう?まったく同じものを返さなければいけないのでしょうか?








答え 587条

 本件では、お金の貸し借りがなされており、乙さんは全く同じお金ではなく、同じ金額のお金を返せばいいだけです。

 このように、貸した物そのものではなく、同じ○○で返せばいいという契約を、消費貸借契約といいます。

大前提 消費貸借は、当事者の一方が種類、品質及び数量の同じ物をもって返還することを約して相手方から金銭その他の物を受け取ることによって、その効力を生ずる。

小前提 乙(当事者の一方)は、同額のお金を平成28年5月20日までには返すことを約束して、甲(相手方)から金銭を受け取った。

結 論 甲は、乙に対し、消費貸借契約に基づき、5万円の貸金の返還請求権を有している。

                           以上