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本を読んで、自分のことを知る_20210611

石川直樹さんの本を読みました。私は先日、本屋で見つけて購入したのですが、奥付を見ると、昨年末に発売された本のようです。

本の読者、という私のこの一方的なお付き合いは20年以上続いています。

大学生の頃、私は旅行の本を読むのが好きでした。ちょうど、深夜特急シリーズの文庫版もでてきた頃です。当時の私は、中高生の頃に猛威を振るっていた持病のアトピー性皮膚炎が、何とか落ち着いて、人並みの大学生活が送れるようになっていました。実家から離れて一人暮らしはできるようになったけど、ちょっと不規則な生活をすると皮膚炎と喘息が悪化します。海外旅行とか、冒険とか、自分が行くことは考えてもいませんでした。

当時、いつものように本屋巡りをしていた時です。綺麗な水色の装丁の本があったので手に取ってみたら、石川直樹さんの「この地球を受け継ぐ者へ」でした。著者の紹介欄をみると、私と同じ年に生まれたことが分かりました。もう既に何かを成し遂げて本まで出版している同い年の人がいること、病気の制限もなく自由に世界を闊歩している人がいることを実感し、なんとなく呆然としました。

それ以来、石川直樹さんの冒険のことが気になってます。書店で本をみつけて、気が向けば購入することが、20年以上続いています。

このコロナ禍でも、秘境がなくなってきたこの現代でも、無事に冒険ができているのでしょうか。そんないらないことを考えてしまうのですが、石川直樹さんにとっては、冒険が日常のようです。むしろ、どこかに出かけていないと調子が悪くなるようです。冒険家の不定愁訴は、私のような普通の会社員のものとはかけ離れており、なんだか笑えます。私が大好きな文章は、エベレストやK2などの高い山にアタックしているときの、日常生活を報告したものです。

やっぱり自分は今でも、安心安全のこの日常とは、違うところにも行ってみたいのだな、と石川直樹さんの本を読むたびに気がつきます。



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