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弔われぬ唄

汚れた眼鏡で見上げても
黒板なんて見えやしない
誰もの背中が並んでて、教師の貌は消えていて
ぼくの瞳は何を写してる?
真実探してみせたって、光の屈折だってさ
届いた光速の過去 いつだって手遅れだ
光子の先の「現実(いま)」を知りたい
歪んだ板書の文字はきっと誰かの理想
ぼくのそれとはちがうんだ

ああ、斜めにしか見られないこの目が疎ましい
「みんな」みたいな裸眼で映していたい
与えられた概念 ぼくもそれが欲しい
欲しいんだ
液晶みたいな青さの窓の外
耳に届いた教室の音
英語だろうと、国語だろうと、容赦はない
このときを決めるのは 世界の方なんだ
知っているんだ 悔しくなるんだ
このままでいられないって
でもこのままじゃなきゃいけないって
大人だってさ 馬鹿みたいじゃないの 
子供だってさ 間抜けみたいだよね
どっちさ、どっちなんだよ
選択権を与えながら
選択肢を奪い去る
あの子は屈託なく笑ってる
どうして怖くないの? だってぼくたちは…

マイノリティって常識

助ける気もない優しさが 首を絞めている
救う力もない勇気だけが 胸に刺さってる
どうしたらいいのさ!
そんな悩みを誰だって持ってきたの?
違うだろう 違うだろう
なんでぼくだけ 変わることを望めなかったの
そうじゃないって 信じたかった
でも、ぼくは

マイノリティって偏見

血が濁る 血が濁る 
赤が澱んで ぼくは不信感に愛しさを結んで
世界を笑顔で憎んだんだ
さよならできない まだ付き合っていく
血が濁る 血が濁る
赤が流れて ぼくは不感症に夢を苛んで
血が濁る 血が濁る
赤は神の意思 ああ、どうして私は
血が濁る 血は濁る
黒く変わって…