家を出ることにした。
自分の部屋の窓から見えるこの時間の太陽が好きだ。まぶしくて温かくて、この世の中になんにも難しいことはないのだと思える。リビングにいる母の立てる物音と相まって、安心と自由を同時に抱えて、私はとても安心する。
こんなに居心地のいい家を自分の意思だけで出る決断をする日がくるなんて、数ヶ月前には思ってもみなかった。だけど私は今日シェアハウスへの入居書を記入して、さっき大家さんにメールで提出したところなのだ。自分の中のまだ半分くらいはびっくりして現実と思えていないような心情だけど、手