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貴方はあなたの世界で幸せになってね

初恋相手兼現在の推しが結婚した。
この知らせを聞いたのは、2ヶ月前から決まっていた大阪旅行の当日、ルンルンでメイクしているときだった。

彼だってアイドルの前に一人の人間。そりゃあ、いつかは結婚すると分かっていたし、自分が付き合えるなんて全く思ってもいないかったから「嫉妬なんてせずに純粋にお祝いできる」なんて思っていた。

純粋にお祝いできた。はずだった。
でも本当はほんの少しのモヤモヤがあった。それなのに私は強がってみんなの前では“理解あるオタク”のふりをした。

本当は理解なんてできない、したくない。理解しようと思えば思うほど脳が拒否する。だって初恋なんだもん。11歳。まだ世の中のことなんて全くわかってない時に初めて彼を見つけた瞬間、私の人生が変わったんだもん。彼は私の全てを変えてくれて、彼中心で生活の全てが回っていた。そんな彼が結婚して「はいそうですか、お幸せに」なんてそんな都合よく私の感情はならない。
アルバムにある彼の写真を見る度に、色々なことが頭の中をグルグルして、無意識のうちに避けてしまっている自分がいる。本当はそんなことしたくない。まだまだ応援し続けたいし、ずっと大好きでいたい。最初で最後の初恋を奪ったんだから責任を取って欲しい、なんて我儘な感情さえも生まれる。

でもこんなの全て私の勝手だし、ただただ燻ってるだけ。彼はもう既婚者。変わりのない事実。

私が上辺だけでも素直にお祝いできたこと。
お相手にヘイトを向けなかったこと。(当たり前だけど)
泣かなかったこと。
せめてこれらを成し遂げた私を盛大に褒めて欲しい。

週刊誌に取られることも無く、匂わせをするお相手を選んだ訳でもないあなた。
そんな人を推しにできた自分を褒めたいし、何よりそんなあなたに両手に抱えきれない程の感謝をしたい。
貴方は紛れもなく、私の最高の推しです。

だからどうか、貴方はあなたの世界で幸せになってください。
そして願わくば、ライブの時だけでもいいので、私たちを愛してください。

あなたは私の最初で最後の初恋相手でした。
お幸せに。

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