矛盾

矛盾を抱えているから生きやすくて生きにくい。おかしなことに聞こえるが、最近感じていることだ。

大学生になるまで私はいつも一貫性を求めていた。
母は感情表現豊かで、怒っていたかと思えばコロッと機嫌良くなっていたり、泣いていたかと思えば八つ当たりみたいにキレられたりした。

小さい頃の私はそれがとても嫌だった。
さっきまで怒られていたのは何だったの？
さっき渡したタオル要らなかったじゃない。

そんな思いからだんだん反発心が強くなって、私は母のようにならないと、一貫性をもつことに執着するようになった。

人間は矛盾する生き物だと言われても、私はそれに抗い続けるつもりだった。

喧嘩したら仲直りするまでは怒っていたし、
悲しいことがあったら何かに元気づけられるまでは沈んだままでいた。

もちろんそれじゃあ人間関係上手くやってこれなかった。せっかく仲良くなれても長続きしなかった。今の私でも思う、面倒くさい人だなって。

それでは何が私を変えたのか。
それは行き着くとこまで行ったから。
拗らせに拗らせて、ふと自分が見えた時、「おいおい、私何やってんだよ」と心底後悔した。周りの人達のことなんて少しも見えてない。自分の思った通りにしようとして、空回りして、周りを引っ掻き回していた。

変わりたい…！

その思いから勉強して、行動の選択をかえてきた。しかしそれは、過去の延長からそれるということ。昔の私のことを棚に上げる行為は罪悪感があった。

人のこと言えたもんじゃないのに…。

こんなの私らしくない…。

でも前の自分に戻る訳にもいかないなと腹を決めた時、過去との整合性のなさを受け入れることができた。その時「人間は矛盾する生き物」なんだなって身をもって知った。もちろん、自覚がなかっただけでそれまでもたくさん矛盾していたことと思う。けれど、意志をもって「矛盾したって良い」と思えるようになったことは大きな一歩だと思う。

投稿によって文章の書き方にバラつきがある。分かりやすいのだと敬体と常体どちらの投稿もある。いろいろ試しているということもあるけれど、過去の投稿と整合性が取れなくても良いから感覚に従って書くことにしているからだ。だからこうして最近投稿を再開できたのだ。

人はいつからでも理由なく変われる。

今日を転機にするのは自分自身だ。