痛みのコントロールについてお伝えしたいこと

こんにちは。みるみるです。
次は自分の大腸カメラ体験の話を書くつもりだったんですが、
まだ検査まで日がありそうなので
今日は、ちょっと違う話について書きたいと思います。

私は最近の入院で、憩室炎後の腹膜炎の腹痛をおさめるために痛み止めを使用しました。
その時に看護師をしていた時の経験で思い出した事があったので、
今日は「痛みについての話」を書いてみますね。

みなさま、「疼痛コントロール」をご存じですか?

何で私がこんな言葉を書くかというと、
これから時代はこの言葉は
医療者、スタッフだけが知っているという言葉でないほうがいい、
と思うからです。

疼痛コントロールとは
簡単にいうと、

痛みがある時にたくさんのお薬を使って、感覚を麻痺させちゃうのと
我慢、我慢、でひたすら痛いのに耐えるのと
そのちょうどいい真ん中のところで体をコントロールする事です。
(私なりの理解です)
私は、
それができた時と、できない時の苦しみの差は大きい、と感じます。

ホスピスで働いていた時学んだ痛み止めの使い方、それに対して私が感じたこと。

私は、いろいろな場所でトータル13年くらい看護師をしていました。
その中でホスピスで働いていた時期がありました。

ホスピスというのは、
癌の患者さんだけが入れる緩和ケアを受けるための場所です。
癌の患者さんは終末期にあたって痛みを感じることがあり、
その痛みは、
「身体的、精神的、社会的、霊的なものから」起こってくるといわれています。
その痛みを取り除いたり、和らげることが、
スタッフの大きな役割の一つになります。

癌の終末期の「痛み止めの使い方」として私が学んだことがあります。
それは、

①痛み止めを我慢しないで使う
②痛み止めを予防的に使う
③スタッフは痛みを客観的に評価しながらも、一番に患者さんの痛い、という訴えを信用する
ということです。

この3つの学びは私には衝撃的なくらい大きいものでした。
特に予防的頓用薬の上手な使い方次第で
穏やかに過ごせた方を多く見たり、
うまいタイミングで頓用薬を使う先輩の姿、その時に喜ぶ患者さんの姿
が強く心に残りました。

「痛み止めの薬」は
オピオイド(麻薬)以外のもの、オピオイド成分を含むものがあり、さらに向精神薬などを組み合わせていきます。
投与の仕方としては持続的に使って、血中濃度をみて使い方を変えていったり、
痛みの大きさ、頻度、副作用などの状況にあわせて頓用での薬の使い方を検討していったりしていました。

私は痛み止めの効果と同時に痛み止めの薬の使い方の難しさも同時に学びました。
呼吸抑制、便秘、副作用も生じる時があったり、
痛みがコントロールしきれない時もありました。
うまくいく時もありました。


結局は私は、
「人はそれぞれ亡くなるまで、その人が送ってきた人生がそのまま
あらわれてくるんだな、」
という気持ちになりました。


今まで「癌の痛み」についてかいてきましたが、ここでいう「痛み」は
「どの病気の痛み」についてもある程度共通して言えることだと思います。(オピオイドの使用の仕方などは疾患の病態などによって異なってくると思いますが)

痛みのあらわれ方、痛みの経過、は人それぞれです。
私は人に痛みが生じた時にそれが少しでも楽にやり過ごせることを願わずにいわれません。

私がこの話でお伝えしたいことは

病気で痛みが生じた時、痛みは、我慢せずにスタッフに伝え、コミュニケーションをとったうえで、どうしたいか相談するのがよいということです。

そんなあたりまえに思われる事が結局は一番大切だと思います。

痛みがあった時に
a) 医師に伝えるのは遠慮する。
b) 看護婦さんが忙しいからナースコールを押すのを我慢する。
c) 副作用を必要以上にこわがり、こわいから薬はなるべく使わないですまそうと思う。

どうぞ、a,b,cを避け、
まず伝える事からはじめてください。
なぜなら、自分の体の痛みの事が一番わかるのは自分だからです。

私は今回の入院で、はじめて患者の立場となり、
患者さんがナースコールを押す事を迷う気持ち、
痛みを訴えられないと思う気持ちが少し、わかりました。

だからこの話を書きたいとと思いました。

みなさまのお役にたちますように。

では~。











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