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初日なのに横になって眠れない...~1日目後編(2023最長片道切符編-7)

どうもこんにちは~

最長片道切符の1日目後編です。
前編はこちらから↓↓↓


前編のあらすじ

稚内駅から特急サロベツ2号に乗車し、最長片道切符の旅がスタート。途中の音威子府駅で途中下車し、驚異の4時間超えの日本最長路線バスに乗ることに。行き先は「稚内」。そんなバケモノ路線バスに隠れた裏の顔とは、鉄道代替バスだったのです。


稚内に向け出発

11:20、「音威子府」バス停を出発。最初の時点で乗車人数は自分含めて4人でした。見た感じ自分も含めた全員、バスの記念乗車が目的という感じです。

途中、小頓別駅跡の「小頓別」バス停で1人下車、地域住民の方が1人乗車されました。


国道275号をそのまま北上すると、中頓別町に入ります。「本通り」バス停で、小頓別で乗車された方が下車。

12:14、中頓別駅の跡地にある「中頓別バスターミナル」に到着。ここで約10分ほどの小休止。

ここで1人下車、地域住民の方が1人乗車。

バスターミナルの建物は意外と立派ですね。おそらく天北線時代に使われていたとされる車両が保存されており、中には宗谷バスの窓口があり、待合所になっています。トイレもついています。

静態保存されている車両
奥に窓口がある

2階もあってスリッパに履き替えて上がってみると、ここにも当時のものや資料などが展示されています。

当時の改札案内札


12:23、中頓別を出発し、次の町は浜頓別です。

途中の「浜頓別高校前」で学生の方々が4名乗車されました。この地域では唯一の高校である浜頓別高校。学生の需要がある区間に入ります。


長距離バス同士の離合

12:49、「浜頓別バスターミナル」に到着。ここでも約10分停車します。1人下車、1人の乗車がありました。

浜頓別駅の跡地が整備され、道の駅も併設されています。バス窓口や交流館・ショップやパン屋が入っています。資料等の展示はここにはなく、町の郷土資料館にあるそうです。

おいしそうだったので、カレードーナツを衝動買いしました。実際とてもおいしかったです。

そしてここで、反対便の稚内発音威子府行きのバスが停車しており、ここで長距離路線バス同士が出会います。

12:54、まず音威子府行きのバスが出発していきました。

その5分後、12:59に浜頓別を出発します。

陸軍の飛行場があったのが由来の、飛行場前駅跡近くの「飛行場前」バス停で2人、芦野駅跡に相当する「芦野高台」バス停で1人、「浜鬼志別」バス停で1人それぞれ下車されました。


鬼志別~日本最北の村・猿払村~

13:53、「鬼志別バスターミナル」に到着。1人下車されて、乗車はありませんでした。ここでついに乗客が音威子府からの2人だけに。

このバスターミナルがある猿払村は、日本最北の村とされています。

窓口があり、従業員用の部屋では運転手さんが休憩をされていました。この鬼志別が最後の休憩地となります。

当時使われていた駅名標
ホーロー看板

ここにはかなり多くの資料が展示されています。駅名標や切符類、駅時代の改札案内板・時刻表・運賃表など。

時刻表

時刻表や運賃表は、塗り替えの跡も残る手書きなのがとても良い味をだしています。道内の駅以外に、金沢・大阪・東京・名古屋の文字も…

運賃表

バスターミナルには「猿払村市町村有償輸送」と書かれたハイエースが停車していました。前編で、路線バスのルートは天北線当時のルートからは変更されているとご紹介しました。その天北線ルートの一部区間が、猿払村のデマンドバスによって代替輸送が行われています。

ちなみに運賃は、鬼志別の時点で2500円を超えています。今回乗車券は、あらかじめ音威子府の窓口で購入しておきました。それは稚内駅到着時で...


14:10、鬼志別を出発。この先は宗谷岬の方へ回るため、オホーツク海の海岸線に沿って走ります。

14:54、日本最北端の地の碑がある宗谷岬の最寄り「宗谷岬」バス停に到着。ここからは観光客がどっさり乗車。32人もの乗車がありました。

奥に見えるのが「日本最北端の地の碑」

終点までずっとこの状態でしたね。

稚内駅までの乗降は以下の通りでした。
・「富磯小学校前」1名乗車
・「自動車学校前」2名下車
・「はまなす4丁目」2名乗車
・「はまなす団地」2名下車
・「大黒4丁目」1名下車
・「大黒3丁目」1名乗車
・「港2丁目」2名下車

ちなみに途中の声問というところで、天北線ルートに回帰します。


4時間超えの乗車を終える

ついに15:48、終点の「稚内駅前バスターミナル」に到着。その総所要時間は、4時間28分

運賃表を見ると、整理券なしの音威子府からの運賃は4070円

これが、あらかじめ購入しておいた乗車券ですが、記念に持って帰れるのか運転手さんに尋ねたところ、会社の規定でできないとのことでした。こればかりは仕方ないです。


スターt…帰ってきた稚内

さてさて、結局スタート地点に帰ってきてしまいました。旅をスタートしてから約9時間経って、スタート地点にいます笑

せっかく音威子府まで進めたのが水の泡に…まあまだ始めたばかりなので全然オッケーです。

Yahoo!乗換案内より

この後は、17:44発の特急宗谷に乗って、再び旭川方面を目指してもいいですが、特急料金をケチるために、後続の18:03発の普通列車で行くことに。

それまで2時間半ほど時間があるので、昨年2022年10月にできたばかりだという「ヤムワッカナイ温泉 港のゆ」という入浴施設で、入浴することに。前日シャワーも浴びてなかったのでちょうどよいです。

出典:ヤムワッカナイ温泉港のゆHPより

大浴場はとても広く、露天風呂からは稚内の港が一望できました。稚内駅からは徒歩15分くらいなので、そんなに遠いわけでもないです。広い休憩処もあるので、快適に普通列車までの待ち時間を過ごすことができました。

なぜ飲み干した後に撮ったんだろうか…


2回目の稚内駅出発

稚内駅に戻ってきて、再び宗谷本線で南下を開始します。ちなみに、音威子府までは最長片道切符で乗車済みのため、この区間は乗車券を使うことになります。

18:03発名寄行き普通列車

18:03、稚内駅を出発。今度こそ音威子府より先へ向かいます。

1日中曇りだったので、今回も利尻島すら見えず。

抜海駅は、廃止の岐路に立たされている駅です。…まあそれは宗谷本線のほとんどの駅に言えることですが笑

行き違い列車の到着が遅れていて、しばらく停車していた豊富駅。日本最北の温泉郷と言われる豊富温泉が有名です。特有の石油臭が特徴の温泉で、到達難易度も高いですがおすすめです。

そして終点の名寄駅に到着。この時点でもう夜の10時、あたりは真っ暗です。

〈2本目〉
(稚内 18:03発)音威子府 20:50発
↓ 宗谷本線 名寄行き
名寄 22:00着(11分遅れ 定刻21:49着)


最後は終車で

名寄駅も宗谷本線内では主要な駅ではありますが、営業時間が18時前までというかなり強めの時間設定。

もちろん窓口も閉まっています。

22:15発旭川行き普通列車

そして本日乗る最後の列車、名寄駅を出発する終車でもある普通列車で旭川方面を目指します。

かなり強い雨に見舞われながら、名寄駅を出発。途中有名な塩狩峠も越えたりしますが、真っ暗で何も見えず。

23:33、石北本線との分岐駅・新旭川駅に到着。

旭川市の中心駅・旭川駅までは行かず、ここで下車します。普通列車で経路上乗車できるのは、この新旭川までです。

〈3本目〉
名寄 22:15発
↓ 宗谷本線 旭川行き(最終)
新旭川 23:33着


1泊目で長距離徒歩に

さて新旭川駅に着いたものの、周辺には正直何もありません。「新」旭川といっても、横浜と新横浜・神戸と新神戸などのように、ホテル等が集中する旭川駅とはかなり距離が離れています。

ではどこに泊まるのか…

この旅行ではできるだけ宿泊費を安く抑えたい、ネットカフェを旭川周辺で探します。出てくるのが、新旭川駅から徒歩で2キロ強、3キロ強の2店舗です。そのうち、3キロ強のところにある快活CLUBで泊まります。

もう片方の方は、翌日石北本線方面に向かうのですが、位置的に新旭川駅までの間を往復しなければいけないので、石北本線側の店舗にしました。

快活CLUB旭川永山店の最寄り駅は、石北本線の南永山駅。新旭川駅の一つ隣になりますが、石北本線の最終列車もすでに行ってしまっているため、歩いていくしかありません。

最短でも43分…安く済ませるための努力は惜しまず、雨の中歩きます。

快活CLUBのある大通り沿いにすき家があったので、牛丼でお腹を満たしたのち、ようやく快活CLUBに到着。結局着いたのは、0:50頃でした。


半個室タイプのブースに泊まりたかったのですが、案の定満席。前日は夜行バス泊だったので、マットかリクライニングシートで寝たいところ...

鍵付き個室も満席という状況だったので、初めての「飲み放題カフェ」を仕方なく選択。夜行バスで前日快眠もせず、1時間近く歩いたりもしたのもあって、意外とすぐ眠りにつくことができました。この時に耳栓アイマスクが役立ちます。

耳栓で周りの物音を軽減し、常に明るいネットカフェの店内の光を遮断するためにアイマスクを装着。

それと引き換えに「宿泊費の節約」という大いなる効果をもたらしました。朝会計した際の金額が、960円という破格!1000円行かずして過ごせるのは、やはりネットカフェさまさまですね~

→→→2日目に続く


1日目の総括

稚内をスタートし、音威子府で降りたのにまた稚内へ戻るという、謎の行動から始まった1日目。半日も時間を犠牲にしたものの、最北の長距離路線バスで鉄道時代の名残を感じさせる貴重な旅ができました。

ブースで泊まる予定が満席で泊まれず、椅子とテーブルだけのスペースで夜を明かしましたが、案外こんな環境でも睡眠(という名の仮眠)をとれるもんですね。破格の値段で過ごせることに気づいた自分は、この旅行中でネットカフェを大いに駆使していくことになります。


2日目以降の記事はこちら


ご覧くださりありがとうございました!


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