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FANZAやDLsiteでのAIの扱い

1,AI同人が販売プラットフォームに好かれていない理由。

AI同人は、現時点では販売プラットフォームに好かれていません。以下のように認識されていると推測します。
AI作品は手描き作品に比べて微妙な作品だらけで売れない。
売れないのに、AIに出力されたCGを数百枚も詰め込んできて、販売プラットフォーム側におけるモザイクチェックなどが大変でコストがかかる。
しかし、無視もできない。将来は、ほとんどの同人誌はAIを利用して作られる時代がくる可能性が高い

えっちなデジタル同人誌を売っている2大販売プラットフォームは、FANZAとDLsiteです。どちらも、同人誌が売れるごとに、売上げに応じて販売手数料を得る商売をしています。つまり、売れない作品かつモザイクチェックなどのコストがかかる作品は、ビジネス的には迷惑であるという位置づけです。

補足として、他に迷惑として扱われるものを説明すると、国際的に議論になりそうな表現、特に子供の権利を害しそうな表現をしてしまうサークルだと推測しています。なぜかというと、販売プラットフォームがこれを放置してしまうとVISAなどのクレジットカード会社が、「お前のところでそんなヤバイもの売ってるに俺が決済を認めたら、また裁判されるから、お前のところの商品はクレカ使えないようにするわ。」と、クレジットカードで決済をさせないということになりかねないからです。オンライン販売で、お客さんがクレジットカードを使えないとなると、販売プラットフォームとしてはほぼ詰みですので気を使うことになります。

2,現在のAI作品の扱い

 紆余曲折の結果、FANZAやDLsiteでの同人の扱われ方が統一されだしました。1番の統一事項は、AI生成フロアを設けたということです。AI生成フロアを設けるというのが分かりにくいと思うので補足します。

まず、FANZAの同人誌を買いたい人が見る画面を見てください。

同人コンテンツを買いたい人は、「コミック」「CG」「動画」「ゲーム」など、画像の左上にある買いたいカテゴリをクリックして商品を探していたわけです。そこに「AI」というカテゴリが加わりました。

「コミック」をクリックした場合、「ゲーム」作品が出てこないのは当たり前ですね。これと同じように、「コミック」をクリックした場合、「AI」作品は出てこなくなりました。

つまり、分かりやすく言うと「AIで漫画を作っても、それは漫画じゃねえから。AI作品だろ。」「AIでCG集を作っても、それはCG集じゃねえから。AI作品だろ。」というような扱いをしたということです。AI作品であるという分類を優先したということですね。AI作品はごっちゃ煮になっています。

なお、AI利用度には、①AIをかなり利用した、②AIは補助的にしか利用していない、③AIを全く利用してない(完全手描き)という三段階がありますが、FANZAもDlsiteも、創作物のメインの部分にAIを利用した場合である①のみが「それは、漫画じゃねえから」的な扱いをすることになっています。

漫画の本質はネームにあると思いますが、そういう判断はされず、背景をAIに描かせて利用したら「AI一部利用」で、キャラをAIに描かせたら「AI生成作品」という扱いになるでしょう。

AIを利用した作品の申請について – DLsiteサークルヘルプ                                                                                                                                                                                                                                                                                                    

ChatGPTとかにネーム相談している人のほうが、AIくさいけどなーと思いますが、そういう話が出てくるのはもう少し先でしょう。

3,今後の予想とAI利用者がすべきこと

 生成AIを利用をしている同人作家がすべきことは簡単で、面白い作品を作ることです。手描き作品よりも面白い作品が増えれば、AIフロアに来る人が多くなります。

 自分は、そういう日を夢見て作り続けようと思っています。面白い作品がたくさんできたらいいなと。

 今後の予想ですが、まず、品質の低いCG集は割りに合わなくなってきます。一時的に売り上げが減るので軽い気持ちで参加した人が減ります。販売数0のオンパレードかもしれません。それでも続ける人は、特殊な性癖を表現したい人か、創作すること自体が楽しい人です。非常に強いメンバーです。

 その後、徐々にAIが認知されていき、AI利用の誰もが知っているすごく面白い作品が出てくるのではないでしょうか。その時が楽しみです。

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