私演劇①

演劇に初めて触れた記憶は、中1の秋だった。
憧れの清水先輩が学園祭で有志で劇を企画していることを知り、それに参加したのがはじまりで。
ちなみに、清水先輩は今で言う、松岡茉優みたいなかんじ。あんな感じ。

でも、演劇なんて人前で大きな声を出して笑ったり怒ったり嘘で泣いたり、正直かっこ悪いかもって思っていたはずで。
思春期真っ只中、3ヶ月位がんばって親兄弟と会話をしないように努めてた頃で、でも将来の夢は篠塚とか辻みたいな最強の2番打者になることでしたから。

でも、清水先輩への思う気持ちが大勝ちして、2年生の校舎は離れたところにあったのだけど
恐る恐る伺い、清水先輩に
『通行人でいいので出してください』
って話したのがはじまりで。

初めての演劇がどんな演劇だったか、セリフがあったかとか全く覚えちゃいないけれど、清水先輩が、いつものとおりな清水先輩なのに
その役の人になっていて
もっと言えば魅力が倍化していて、役の清水先輩にも恋した。
舞台に立つこと人は、こんなに見え方が変わってしまうことに驚いた。衝撃的だった。
それを練習中、体育館のステージの幕間からぼーーーーっとみつめてたのははっきり覚えている。

でもでも、例えば、清水先輩が、ダメな意味で大きな声でセリフを言い、勘違いした立ち方をしていたら、演劇ってやっぱなんか違うって思っていただろうな。
とも思う。

清水先輩がかっこよくてよかった。

ありがとうございました。清水先輩。


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